<=新記事2009/01/26 目覚めよサイコキネシスト =>古記事2008/12/28 Re: かたい話
1. 2009/01/24 「3DCG 制作に興味のある人には耳寄りな情報(かもしれない)」 分類: 雑記 [この書込みのみ表示(記事URL紹介用) / 編集 / 削除 / トラバ送信 / 共有分類に追加(タグ付け)]ローエンドの 3DCG 制作ソフトウェアの1つに、Caligari 社の "trueSpace" がある。 いや、あった。 それが、昨年、かの Microsoft 社に買収され、更には無償で配布されていたと、つい先日知った。
こちらのページから、ダウンロードできるようだ。
"trueSpace7, Introduction" http://www.caligari.com/Products/trueSpace/tS75/Brochure/Intro.asp
trueSpace には、独特のインターフェイスを習得しなければならないことや、英語版であることなど、 弱点もある。 機能的にもハイエンド製品には及ばない。 が、ウデさえあれば、そこそこのものが作れ…、なくもない。 かねて 3DCG 制作に興味はあれど、高額なソフトの価格に二の足を踏んでいた御仁は、 この機会に試してみてはいかがだろうか。
私と trueSpace の馴れ初めは、かれこれウン年前に遡る。 かつて、個人製作の 3DCG が流行ったことがあったが、私もホビーユーザの一人としてそこに居た。 また、少し仕事に使ったりもした。 当時、ハイエンドのソフトウェアは非常に高価で、百万円超の製品もあり、 個人に人気のソフトでも数十万というのはザラにあった。 調べてみると、現在でも、ミッドレンジはさほど状況は変わってはいないようだ。
そうした中で、Caligari trueSpace は、廉価なソフトとして、 北米やヨーロッパなどでは一定の支持を受け続けていたと思う。 PROJECT TEAM DoGA でも、モデラとして推していた。 しかし、日本では、デザイナーに愛用された Shade や、 今日の有名クリエイターを多く育てた LightWave 3D の圧倒的な人気の陰に隠れ、 また、国内パートナー企業に恵まれず、 設計指向が日本人ユーザのキャラクターモデリング/アニメーションへの期待と合致せず、 元々ニッチな市場はハイエンドからミッドレンジ志向が強く、そこに食い込むことは叶わず、 Metasequoia などの優れたフリーソフトが登場したことなどもあり、 結局、マイナーな存在であり続けた。
trueSpace は、そう、なんだかんだそういうホロ苦い思い出のあるソフトだ。 それがいつの間にか買収されていて無償配布とは。つい、しみじみしてしまう。
Microsoft に買収されたグラフィックソフトといえば、他に、MetaCreations Expression などを思い出す。 こちらは、近年、Adobe Flash 系製品群の対抗馬として、 Web グラフィック、インターフェイス開発環境に転換を果たした。 しかし、かつてのブランドは存続しているものの、ターゲットユーザなどはかなり変わってしまった様子だ。
trueSpace についても、Microsoft は、現在のところ、自社の Web アプリケーション向け 3D グラフィック作成のためのクライアントソフトとして位置づけている様子である。 となると、必用なのは基本的なモデラとシェーダの一部くらいで、 残るシーンエディタや物理シミュレーションエンジン、モデラやシェーダの高機能部分などは、 切り捨てられ、あるいはどこかに転売されてゆくのかもしれない。
個人的には、過去の VRML や ViewPoint などの失敗もあり、Web と 3D の親和性は高くはないと思っている。 Web の主要なプレイヤーはコンシューマで、3D の主要なプレイヤーはクリエイターではないのか。 クリエイティブなコンシューマは実際はそう多くは居ない (自作ホームページに置き換わった現在のブログや SNS の人気と、 放置アカウントの多さがそれを証明している)。 となると、現在の trueSpace のパッケージングは、ローエンド製品ではあっても、 Microsoft の戦略からすれば、重厚長大に過ぎる。
今後、trueSpace は解体されて、元の姿は留めないようになるのだろうか。
Expression は、買収後の一時期、(β版ではあったが)無償配布されていたことがあり、 その後、新しいパッケージソフトとして有償販売される商品に戻った。 そのことを考えると、trueSpace も、いつまでも今の形のままフリーソフトとして、 気前良く公開され続けるとは考えにくい。 更に、オープンソース化された Blender とはビジネスモデルが異なるので、 フリーソフトのまま開発が続くことなどは到底ありえない。 このような配布形態は、そう遠くない時期に終わることだろう。
やはり、trueSpace は、いずれ解体される運命にあるとしか考えられない。
そう考えると、少し寂しい。
試したい人は、今の内だと思う。
これで、trueSpace が多くの新たなユーザを獲得できれば、 ワンパッケージのソフトとして存続の目もあるのかなと、少し期待する。 [他の記事も読む] <=新記事2009/01/26 目覚めよサイコキネシスト =>古記事2008/12/28 Re: かたい話
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