[名もなき詩人の日記/書き物]

続・進撃の巨人


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1. 2012/02/10 「続・進撃の巨人」 分類: 漫画感想
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私はこの作品の拙い絵が逆に好きだ。この作品が受けてるのがなんとなく分かる。ゴリ押し、無理プッシュステマ、今流行りのキーワードだけど、それは認めても、そういったものに必ずそうされる導火線のようなものがある。

この作品が持つ、息苦しさが、実は拙い絵によって表現されている気がする。名も無き素人の叫びの様なものをこの拙い絵に感じてしまう。表現したいけど表現力が無い、でも表現したいそんな叫びの様なものを感じる。パンクロックのキッチュさ。

私がこの作品に感じたのは多分感情移入では無いと思う。もっと作品全体から醸し出す狂気的な空気感。私は妙にこの作品に感情を動かされる。自身の精神状態が違うとこの作品は面白く無いのかもしれない。そんな気持ちになってきた。この作品は作り手の勢いが生々しいが描写力に欠ける。この点冷静に気がつかなかった。本来、感情を強く動かすものは描写力がある。明らかに拙い、未熟、表現力が無い。おかしい、何故こんなものが感情を強く動かすのか?受け手の精神状態によって多分異なるのじゃないかと思う。

狂気への期待。そんなものを求めると自然に感情がわきあがってくるのかも。前回感想を書いたとき、私は狂ったようなエレンに取り付かれるような感じを覚えて文章書いたと思う。彼が特に私の心を引き付ける。

昨今この手の作品が多い。あまり気にしてなかった。なぜならネガ描写やダークな描写はポジ描写の氾濫で次にやってきただけだから。ただ本当にそれだけか?それが間違いなくある。だが、何かこの作品を見ていたら違和感が沸いてきた。

時代が狂気を求めてないか??

私は基本的にグロ系とか悲惨悲劇系嫌い。まずその手の作品多い。他にまるで悲しくも無いのに号泣するような話し疲れる。後暗くて楽しくない。まどマギも展開が面白いから見てただけで、さっぱり心は動かなかった。

しかしこの作品だけはガツンと来た。おそらくこの作品が持つシンプルさ。それが良いんだと思う。

この作品設定とかの作りたしかに悪い。この作品単純なんだ。巨人に殺される。巨人を殺す。これしかない。

この作品目の肥えた人には面白くないかも。この作品の魅力ってもっと単純なものだと思う。

この作品はシンプルだから良い。だからこそそこしか楽しみが無い。そこに反応できなかったらそれで終り。それぐらいそぎ落としたものを感じる。これは作品としては良くない。ただ時代が求める狂気を呼び覚ますのにふさわしい作品。狂気をダイレクトに刺激する。

表現力が無いから狂ったように叫ぶ以外ない。そのシンプルさが妙に刺激する。他に診るべきところが無いから、作品として一歩引いて楽しめない。他の作品にほとんど何も感じないのは、大事な部分以外を凝って作りすぎてるのだ。そっちを真剣に見てしまうんだ。多分そのせい。今から考えるとまどマギがちっともキャラクターに感情が動かないのは、ストーリーが面白すぎてそっちを真剣に見てしまうからだ。

巨人に殺されて、巨人を殺して、ここしか描く事が無いから、これを描こうと集中する。この一転集中が思わぬ面白さを生んでいる。一番大事な部分が一番重視して描かれていて、なおかつ作り手の面白くしようとする方向性が狂気じみた悲劇に集中する。いろんな事が出来る芸の無さが逆に面白さになっている可能性がある。

コメントする1個

名もなき詩人 さんのコメント (2012/02/10) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
構図が一番難しいらしいですね。アニメでは分からないのですが、べるぜばぶの作者さんも構図のツッコミが多いですね。実力が無いのに凝った構図にすると奇妙な絵が出来ると聞きます。私あんまりその辺り敏感ではないので、あまり抵抗無く見れる事に、それも大きく関係していると思います。
Xenon さんのコメント (2012/02/10) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
ぼくが一巻を読んだときに「この絵はないな」と思った一番の部分は、構図でした。
最近は構図もよく工夫されてきて、あまり「あざとさ」を感じさせない画面作りがされているように思えます。
名もなき詩人 さんのコメント (2012/02/10) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
多分意図はして無いと思いますよ。結果的にそうなったと思います。なぜならこの作品どうも行き当たりばったり感が目立つ。暗い世相に暗い作品ってのがエヴァ以来語られる論調だと思います。私はそれに対して違和感がありました。もっと攻撃的な何かを感じるんですよね。ネガ描写を描きつつ、その中身は攻撃的なものを感じます。エヴァがそれに抵抗が出来ないのですが、エヴァと昨今の作品って根っ子は同じだと思うのです。クレイジーに感じる状況。違いはエヴァ後と言うのは反撃が強く描かれます。でもこの作品だけが特別なのは反撃がかなり微力だと言う点でしょう。この点だけは作り手多分相当気を使っています。この様な状況を跳ね返すのはリスク無視の狂ったような攻撃性しか無いです。

面白さとか通常の観点でこの作品を見るとこの作品の良さが分からないと思います。多分けいおんとかも同じだと思います。何故こんな作品が受けるんだろう?そうだステマだー。ってオチより、実際それはあるでしょう。それより、多くの仕掛けられたブームの作品の裏にはきっかけがあるんですよ。そのきっかけは本物である事が多いです。作品としての面白さではなくて、意味不明だけど誘発される受け手の方の感情です。その方法論は通常とは違うので、話作りの悪さとか、描写の稚拙さなんてどうでも良いんですよ。

まあこれは極論ですけどね、言いたい事は受けて側の心情こそが多分一番重要かと思います。私はエヴァにはさっぱりです。作品として面白いのでそっちに目がいくので。こういうのはどうやって堕ちるかは運が大きいです。それでも全くの偶然ではなく、一応必然の要素としてこのシンプルさ逆に悪くは無いなと感じました。大事なのは結局誘発される感情は狂いたいような何かしら心にくすぶったような自身の気持ちだと思います。けいおん一緒に入れて語ってしまいましたが、それは別感情です。癒されたいとでも言っておきましょうか。私が書きたかったのは、とにかくこれらの感情を誘発してしまえば、後は瑣末な事なのです。

けいおんもこの作品もそうですが、目の肥えた人が何故こんな作品が?と疑問符を投げかける事が多いです。堕ちてない。堕ちてないと糞にしか見えないのです。どうやって堕ちるか?そこに実際のポイントがあるので。私はけいおんには嵌ってません。ただけいおんが掲載されているキララと言う雑誌のパターンみたいのがあって、けいおんはその範疇から強く独立するほどの個性は無いです。後はいろいろ読んでいると醒めてしまった人の反応が極端なので。後当然けいおんが狂気を帯びた作品だと思いません。ただ細かな技巧より、もっと言葉にならない妙な嵌る事がありそこが実際は重要だと言う点が似ているなと。

今は面白い作品ですが、時間が経って自身の精神状態が変化するとさっぱり面白くなくなる可能性があります。ただその時また別の人が堕ちる可能性はあります。それで作品としては稚拙でも単純なブームで終らない可能性はありますね。先ほど書いた偶然性がかなり強いけど、必然性を一応感じるので。

どんな作品にも嵌ると言う事を誘発するものがあります。ただ稚拙な作品ほどそれしかないものがあります。あくまで確率的ですが、進撃の巨人は嵌りを誘発しやすいですね。別の言い方をすると浸ると言う感じかと。

冒頭に結果的にそうなっただけと書いたのは、やはりエレンの巨人化ですね。計算されてやるならこれはやらないでしょ。しかし、何故?狂ったような作品だからそういう計算より重視されるものがあると言う事かと。勢いでやちゃった…。この作品に嵌ってる人はこの勢いでやっちゃった感にそれなりに妥協できる。作品として面白いとかより、エレンすかったとしたよな?こんだけで書いてるような…。

なんと言うか次元が違うんですよね。実際いろいろ計算していますよ。ただプロの技巧としては見劣りする。しかしこの作品が持つ無軌道なエネルギーと言うものだけはこの作品に堕ちてしまった私からは見れると感じます。

ただ私本当は狂気って使いたくないです。今マイブームになってしまってつい乱発しています。しかしこれこそ狂気の思考パターンです。思考停止って気持ち良いんですよ。まず人間はワンワードですべてを説明できる事を好みます。この本能的な支配にのみ行動させられるのは愉快じゃないです。狂気を使いながら、私はもっと理性的に別のものを見ています。内なる人間のカオスと外の世界のオーダーとのひずみ。そんなものを見ています。こうやって書いてしまうと過去から語られる話と一致してしまうのですが、まあやむなしです。基本的にロックに対する大衆の反応に似ていると思ってるので、私時代性を帯びていると同時に普遍性があると見ています。パンクロックを例に出したのは良く似ているなと思ったので。作品ってのはこの秩序だった世界とは違う内なる眠るカオスに逆に外の世界を合わせる意味があります。それを現実世界でやればおそらくほとんど犯罪になるでしょうね。私は創作物の多くは生物である人間が狂いたくなる機械的な秩序だった世界でのガス抜きだと思っています。

ただ、カオスってのはあまりに曖昧すぎる。狂気もなかなか抽象的ですが、それなりに共通する言葉だと思います。萌えとギャグの裏に隠れて実際はグロがかなりの作品数占めています。要するに萌えギャグが多すぎて目立たないだけで、割合より数自体はすごいものがあります。これは世相みたいのがあるのかな?とさすがに思います。詳細に考える前に妥当な言葉を当てはめるとするとこれが良いと感じたので使った面があります。抵抗とか革命とか反抗とか浮かびますが、なんというかそういう具体的な行動じゃないんですよね。

狂気がベースに存在する上でのキャラの喜怒哀楽であって、キャラから直接喜怒哀楽を感じるってタイプの作品じゃないです。だから稚拙な描写がそれほど気にならないのです。われながらすげー強引な論だと思います。そもそも理性のたがを緩めてみてるので、あんま細かい事気にしてません。

この作品多分古臭いと感じる人要ると思います。稚拙さのせいですね。時代による漫画の進化に対応できていません。ただ世相に合ってるから今風だと思えるのかと。

何が過去と違うんだ?私は時代が持つ暗さだと思って無いんですよね。より社会が高度にシステム化したと思っています。だけど生き物である人間は何の進化もしてない。ひずみの乖離が大きくなる。じゃあ人間は馬鹿なのか?いややっぱり便利で心地良いんですよ。そういった現代ナイズされた社会にのかった作品も多いと思います。その裏でより大きくなった乖離を埋める作品も同時に増えてくると。
竜胆悠貴 さんのコメント (2012/02/10) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)]
初めまして、名も無き詩人様。竜胆と申します。日記記事が面白い内容だったのでコメント投稿致しました。
時代が狂気を求めている……恐ろしいけれどそうでしょうね。"狂気"という点では、あの漫画には在る意味憧れを持っている様な気さえします。
元々人間の感情に"狂気"を持っていて、それが何者かに押しつぶされている現代。でもあの作品には敵が目に見えて、殺す事さえ出来る。進撃世界では、こんなに狂う事が出来る、と。押しつぶされた意識が、この作品に心を動かすんだと思います。
絵については読んだとき、なるほど、と思いました。掠れた叫びの様な絵も狂気を助長しているんですね。何もかもが狂気に結びつく、狂気にしか目が行かないようにする作りは本当に凄いと思います。
稚拙な文章ですいません。此からも面白い記事書いてください!

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