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僕の好きな漫画家である藤田和日郎先生の待望の新作「黒博物館スプリンガルド」がついに発売されましたよ。 今回のテーマは実在する「バネ足怪人・ジャック」の話。19世紀前半にロンドンにて生まれた都市伝説の一つですねー。 ジャックといえば切り裂きジャックのほうを真っ先に思い出すけど、バネ足怪人もなかなか有名かなあと思います。 そいつはあきゃきゃきゃきゃと叫んだり、口から青い炎吐いたり(どうやって吐くの?)しながら殺人を犯したという危険な怪人。 こう書くと悪い印象しか受けられないのですが、流石藤田先生、ジャックをかなりいい感じに描いています。 . 主人公であるウォルターがバネ足男の正体であり、三年前に変態プレイをやらかしたのですが、(バイトかなにか?) 本作のヒロイン・マーガレットとの出会いによって彼の人生が変わるというこれまた奇妙なお話。 たとえ服破られても、殺人鬼であるウォルターにビンタして普通に去っていったというのはなかなかの大したお方ですが、 ともかく彼女との出会いがバネ足怪人をやめてしまうというものでした。何せマーガレットは公爵であるウォルターのメイドですからね。 また殺人やらかしたら殺されるだろ、絶対死ぬ…よくて脳死だぜ…ってのはまあ冗談な話ですが。つか惚れているしね。 . そんなバネ足男が今甦ったというお話で「またウォルターか」と誰もが思いそうな展開かと思いきや、 実はバネ足男の足を作り上げた大したホモ野郎ことフランシスという事実。 「僕はウォルターになる!」「退屈な日々から君を救い出してあげるよ!(逮捕してやるよ、の意かと)」 ある男と結婚するマーガレットを殺そうとする理由はなんだろう、フランシスにとって邪魔な存在なのでしょうね。 (マーガレットはもう結婚したけど)彼女を殺して僕と一緒に演じようぜみたいな。ホモ野郎だから何か怪しいこと考えていそーだなあ。 要は嫉妬のようなもんですかねえ。ブチ切れたウォルターとフランシスの決闘が繰り広げられますが、 オリジナル(ウォルター)vsオリジナルの改良版(フランシス)という例えが面白いです。 改良版といっても結局はただの偽者、オリジナルであるウォルターには完全になりきれないぜといった感じ。 トドメが機関車衝突を用いての道連れというのじは、邪眼のときもそうだったけどなんとも藤田節を感じさせます。 警部であるジェイムズさんがあまり活躍しなかったのは残念かなあと。前作邪眼で仲間という概念が非常に強かったためかそう感じてしまう。 しかしながら戦闘終了時のセリフである、 探していたじほうのジャックの正体は単なる偽者だったけれど、こうして本物のジャックに会えたのは彼もさぞ嬉しかったのでしょうね。 ジェイムズさんは三年前のときもジャック捜しまくっていたのかもしれませんが。 . 本作の異聞(外伝)というか後日談みたいなもの「マザア・グウス」は全三篇ながらもまとめられていて面白い。 ウォルターの令嬢であるジュリエットとアーサー少年とのボーイミーツガールモノで始まる本編なわけですが、 変態写真家ジジイがうぜーのでジャックの衣装着てボコボコにしてやんよと作戦立てたジュリエットだけどああやっべピーンチかと思いきや、 ウォルターが助けてくれたよーという、ちょっとしたおまけ的な後日談、といったですね。相変わらずウォルターかっこいい。 . 邪眼のレビューにも書いたことだけれど、藤田先生は長編でも短編でも書けるというのが凄いですねー。 流石ベテランといった感じ。てことで本作も十分薦められる作品かなあと思います。全6話+全3話でうまくまとまっているし。 二回目に読むとより面白く感じられるというスルメみたいな作品。話が全体的にハッキリ分かってくるからなのかもしれませんが。 合間にバネ足男についてのコラムが書かれていたりとなかなか興味深いですよ。 ←To Be Continued............(UP:2007/09/21 21:51)
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