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古い作品……といっても、古典とかではなく、戦後まもなくくらいの小説がすごくいい。
ストーリーとかは、好き嫌いがあるから一概にはいえないけど、なんていうか、いまは使わない言葉遣いとかがすごく良かったりする。
例えば、「猫は知っていた」(仁木悦子)。
これは、第三回江戸川乱歩賞受賞作で、当時のベストセラーだったらしい。
この本の中で、高級なバックを「鋲を打ち付けた」と表現していた。
「打ち付けた」
つまり職人が「鋲」をひとつづつ「打ち付けた」バックである。それだけで、丁寧な仕事で仕上げられた高級品に思えてくる。
今なら、グッチだのシャネルだの、ブランド名をあげるだけですませることを、あえて想像力をかき立てる表現している所に時代性を感じさせる。
そして、この作品自体、すごく丁寧に書かれている。
※今の作家さんがこういう表現をつかったら、野暮ったくて、作品としては通用しないだろう。執筆当時の空気があって、初めて成り立つ物でしょう。
| 夙夜健 さんのコメント (2006/07/06) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)] 初めまして、夙夜健 ( しゅくやけん ) と申します。 乱歩賞作品は結構難解っぽいのもありますが、 「 猫は知っていた 」 はシンプルでよかったと思います。 後味がいまひとつよいとは感じなかったので私にはイマイチでしたが、 一番最初の乱歩賞における公募での受賞作としての存在感は大きいと思います。 個人的に仁木悦子さんは 「 殺人配線図 」 というのが爽やかな終わり方で大好きです。 それではまた、失礼します。 |
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