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初期ウルトラはある沖縄人(ウチナーンチュ)に支えられました。まだ沖縄がアメリカに返還されていなかった頃の話です。
彼の名は金城哲夫
ウルトラマン『禁じられた言葉』でメフィラス星人はハヤタに「お前は宇宙人か地球人か?」と聞きます。これは彼の「日本人か沖縄人か?」という意識がダイレクトに描かれた言葉です。
ウーやノンマルト等に彼の沖縄人としての戦争の差別意識的なものが流れていることはよく指摘されます。
しかし、年月がたった沖縄は彼の知らないものになっていました。それをある男との出逢いで知らされます。
そう、上原正三です
ベトナム戦争等で切羽詰まったことを知ってる上原の沖縄は自分の沖縄ではなかった、そんな焦りを持ちながら『マイティジャック』の失敗を理由に金城は帰郷しました。皮肉にもこの頃アメリカ軍の毒ガス秘蔵問題が沖縄で発覚しました。帰マンに『毒ガス怪獣出現』を捧げたのはその後。
酒まみれになった金城は昭和51年2月26日、階段から落ちてかえらぬ人となりました。晩年、彼の荒れ具合は凄まじいものがあったと言います。
では上原にとっての沖縄は?
帰マンには上原がメインにつきました。民族差別が描かれた『怪獣使いと少年』は、これでテビューした東條昭平の激しい演出もあり生々しい作品となりました。カットされた坂田健の台詞の、アメリカ人との合いの子に間違えられたというのは上原の実体験だったそうです。
その後は宇宙刑事シャリバン等の登場人物に秘かなる沖縄意識を持たせ、宇宙の中に望郷思想を写し出しました。ただ、こういう意識はクリスチャン市川森一には理解し難いものだったようです(Aの投稿を参考)。
上原は警察署長だった父に反抗的で、父を書くことを嫌がったと語っています。宇宙刑事ギャバンにしても内心照れ臭かったとも言います。敗戦によって「天皇万歳」から掌を返した親達に子供達が疑問を感じた世代だったようです。
でも金城と上原、いづれにせよ沖縄は孤独。
こうしてヒーロー創成を支えた彼等の沖縄意識をみていくと、全てのヒーローが悪と戦うことは根本にはこうした差別意識が流れていると考えられるようにも思える。ヒーローは常に孤独で、人とは違う力を持っているのですから。
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