[37motoの日記/書き物]

かたい話


[携帯版(QRコード)] 総閲覧回数:26,431回 / 推薦評価:67個(内 論客45人) / 日記拍手:9

アクセス記録[推移 / PV内訳(過去1日 / 過去1週間) / 外部アクセス元 (昨日 / 過去1週間) / ログイン論客足跡]
プロフィール私書
   /   /送済
評価(一覧   /)
投票   /共:   /
DB構築
他己紹介
09/08/15
書き物
[書く]
リンク集(無)
RSS購読
RSS
日記表示スタイル
リスト/携帯(QRコード)
表示開始年月
日記内検索

<=新記事2009/01/16 CVR
=>古記事2008/12/11 かやたん そらをとぶ

1. 2008/12/25 「かたい話」
[この書込みのみ表示(記事URL紹介用) / 編集 / 削除 / トラバ送信 / 共有分類に追加(タグ付け)]拍手:2個

この10月から、私は会社の企画部門で仕事をしています。親会社からのイレギュラー出
向社員をこういうセクションにつけるこの会社はどうかとも思いますが、今までとは全
く異なるスパンと視点で仕事をするのは、興味深いものです。
この10月といえば、百年に一度といわれる世界金融危機が本格化した時期です。それか
ら約3ヶ月、私の仕事はまさしく世界経済の荒波に翻弄されました。つい半年前までは、
生産ラインを4直3交代でフル操業させても、注文の2/3しかこなせなかったのが、来月
の生産計画によるとラインの稼働率が50%を切ってしまう。世間では某自動車メーカー
の生産がどうこうなどと話題になっていますが、まだまだ甘い。ジェットコースターそ
このけ、自由落下するジャンボ機並みの凄まじい景気悪化が、私の勤務先(というか業
界全体)を覆っているようです。

企画という職務柄、他の業界の状況なども調べたりするのですが、幾つか手がけた中で
やっぱり(?)特異なのはアニメ/コミック/ゲーム業界(ゲーム機を作るという産業は、私
達にとってそれなりのお客様だったりします)。例えば来年1月からの新番組を数えても、
今までとあまり遜色ない数の作品が登場するようです。コミックやゲームも然り。これ
だけ見ると、この業界には世界経済の大嵐も関係なさそうに思えます。
でも、実際にはGONZOが大赤字でたいへんだったり、労働条件を加味した給与水準は全
産業中最低に近かったりと、この業界を取り巻く環境はかなり厳しいようです。もし彼
らが本当に日本を代表する何かであるとするなら、産業としても日本を引っ張ってもら
いたいところですが、実際にはむしろ逆に働きます。この手の産業は産業連関性が乏し
いので、業界がいくら稼ごうが社会への還元がとても少ない、という部分が問題なので
すが。作るものが全く異なるとはいえ、同じものづくりの立場から見ると、これはかな
り特異に感じます。あれだけ製品(作品)が発表されていて、業界の半分弱が赤字企業と
いうのは、何かが狂っているとしか思えない。
本来個性を競うべき製品(アニメってもともとクリエイティブなものですよね)が、ある
特定の指向に集中しているため、結果的にアニメ全体としてのパワーを減じていると見
るのは、それほど誤った考えではないと思います。10-12月のアニメは、これが最後だ
と思って私はけっこう頑張って観たのですが、「とらドラ」「あかね色」「かんなぎ」
「インデックス」「efの続編」「クラナドの続編」と並べて、ある作品が他と何が違う
かを、普通の人にきちんと説明するのって、極めて難しいと思うのです(我こそはとい
う方は、ぜひ私に教えてください)。素材が同じ、料理法も同じ、違うのはお皿だけ、
という作品が乱立するここ数年のアニメ業界を振り返ると、やはり何か変だという気持
ちになってしまいます。
この業界は典型的な労働集約型産業です。せめてその中で働く皆さんには、一定の所得
が得られるように、業界の仕組みを整えてもらえたら、もう少し製品の品質も向上する
のではなかろうか。そのために製品ラインナップが削減されても、私はむしろ歓迎する
のですが。
聞くところでは、来年秋にはETVで人形劇版「三銃士」が登場するそうです。作品の成否
はともかく、こういう思い切った企画をTVアニメでもやってくれると、俄然応援したく
なるのですが。三銃士、もちろん期待していますとも。

…とか他の産業のことをとやかく言う前に、まずは今足下の我々自身の不況をなんとか
しないと、私自身が生きていけない(笑)。業界では小規模とはいえ、それでも900人の
社員の生活がかかっています。私自身は経営者でもない、しがないスタッフの一人にし
か過ぎないのですが、せめてこの嵐の中、道を見失わない程度に、会社の将来を考えて
いきたいものです。どこかにいい道しるべがないでしょうか。

この長い文章を最後まで読んでいただいたあなたに、心からの感謝と、来る年のご多幸
をお祈りいたします。どうぞよいお年を。

コメントする(論客のみコメント可能記事)2個

[他の記事も読む]
<=新記事2009/01/16 CVR
=>古記事2008/12/11 かやたん そらをとぶ

この論客の記事全て