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昔の自己紹介を残しておきます。誰が読むんだろう。
*****
最終の活動結果080203
ハンドルネーム 37moto
階位称号 論客の民部卿
総合階位 20位
評価の分布
最高 とても良い 良い 普通 悪い とても悪い 最悪
回数 12 45 42 1 0 0 0
割合 12.0% 45.0% 42.0% 1.0% 0.0% 0.0% 0.0%
加算分布 12% 57% 99% 100% 100% 100% 100%
分布要約 99% 1.0% 0%
評価傾向 批判を知らぬ心優しき論客
論客ポイント
評価作品数 40,000 ポイント 4%
評価文字数 291,570 ポイント 29%
コメント作品数 0 ポイント 0%
被推薦評価 33,600 ポイント 3%
被推薦人 644,528 ポイント 63%
作品情報追加/更新 12,700 ポイント 1%
合計 1,022,398 ポイント
偏差値 145.90
文字数 306,964
発言数 100
評価作品数 100
被推薦評価数 42
作品情報更新数 29
論客としての推薦 16人
最新投稿(評価/ファン) 2008/01/05
最古投稿(評価/ファン) 2005/03/02 / 2005/03期[日時順/階位順]
論客暦 2年309日 (1,039日)
アニメ階位 18位 (315,253ポイント)
小説階位 78位 (20,482ポイント)
ドラマ階位 200位 (5,350ポイント)
特撮階位 56位 (14,917ポイント)
海外映画階位 91位 (16,868ポイント)
*****
お気づきの方はおられないと存じますが、過日登録した「電脳コイル」のコメントにて、私が評価・コメ
ントを寄せた作品の数がちょうど100になりました。「だいすき! ぶぶチャチャ」からスタートして、2年
余りかかったことになります。参加当初からこの数が一つの区切りだと考えていましたが、自分が実際に
それだけの数の評を寄せることになるとは、思ってもいませんでした。
評価水準の移動に伴い、今後若干数の登録作品入れ替えを行いますが、これ以上評価する作品の数を増や
すことは、おそらくないと思います。現在コメントを登録している作品に正式な評価として無事文章を寄
せることができれば、それで私の活動は終了となるでしょう。あの「なのは」新作をどう扱うかが楽しみ
ですが(笑)。
これ以上評を寄せたいと思う作品はないと言えば、それは嘘です。実際、手元にある旧作の評価準備だけ
でも十指に余ります(言い換えると、ここに来て良い新作が増えたということです)。今後登場する作品に
もきっといいものがあるはずです。ただ、それらをだらだら書き連ねるだけでは意義がなく、自分なりに
制約を設けることで、よりよい成果を残せるのではないか(特にこちらのサイトは評に対する批判が許さ
れていないのだから)、というのが私の考えです。要するに、評価する数ではなく自分自身のレベルと勝
負したいから、私はこちらに評を寄せていたわけで、私にとってそれを維持できる上限が100ぐらいなの
でしょう。きっと。
※私より数多く作品の評価をされている方がおられることは、すてきなことだと思います。真似をしよう
とは思いませんが、ちょっぴり羨ましい。
こうした理由もあって、私は「よい」以上の作品のみに評を寄せてきました。
作品の肌触りや作り手の思いが感じられる+それが成功している+エポックメイキングがある、という基
本的な評価基準のスタンスは変更しませんでしたが、私がこれまでに評価を寄せた96作品の大半は、個人
的に広くお奨めできるものです。特に「とてもよい」以上の評価を寄せた作品たちは、時代の流れを超え
た優れた価値を持つと感じています。とりわけ、「ピカドン」「だいすき! ぶぶチャチャ」「頭山」といっ
た、地味な作品を取り上げることができたのは、こういうサイトならではの楽しみであり、とても満足し
ています。
こうした内容を短い文章で説明できる能力を私は持たないため、結果的にかなりの長文になったのは、残
念でした。ただ、せっかく長文にする以上は、じっくり読んでいただくだけの内容があるように心がけま
した。
また、(アニメの場合)アニメ以外の世界から見た視点をできる限り加えるようにしました。「アニメのた
めのアニメ」という現在のTVアニメの方向性は、明らかに縮小均衡に陥っていて、個人的には強い危機感
を持っています。アニメーションのファンの一人として、外の世界に目を向けた作品をより強く推したい
と願い、敢えてこうした視点にこだわりました。
所詮は素人の見方ですから、いろいろ至らないところがあるでしょう。それゆえ、手抜きをせずに自分の
考えを述べたつもりです。私がアニメーション(小説・映画…)のファンだからこそ、それが作品に対する
礼儀だと思うのです。それがどれほど成功/失敗しているかは、お読みいただいた方々が評価していただ
ければと存じます。
これまで私の評価をご推薦いただいた皆さんに申し上げます。
こちらのサイトは「他者の評価の批判は厳禁」というルールがあるので、私は個々の評価や参加者の皆さ
んを推薦したことは一度もありません(推薦も批判の一種ですから)。にもかかわらず、私の評価文に対し
て推薦を出していただき、恐縮です。結果として、本日現在投稿数の1/3を超える作品に推薦いただくな
どして、ポイントの半数が推薦絡みというかなりバブリーな状態になっており、正直なところ驚いていま
す。
あの長文をよくぞ最後まで読んでいただきました。その行為の中で皆さんに多少なりとも楽しんでいただ
けたのであれば、とても嬉しく存じます。
それでは、あと4つのコメント(と差し替えの作品)がどうまとまるか、もうしばらく楽しみたいと思います。
もっとも、コメントしている4作品がいつ最終回なのか、私は全然知らない(し、知ろうとも思わない)ので
すが。
(2007.8.7)
●2007年8月7日現在の参加状況(現在の自己紹介との整合性確認用)
評価の分布
最高 とても良い 良い 普通 悪い とても悪い 最悪
回数 12 44 40 0 0 0 0
割合 12.5% 45.8% 41.7% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
加算分布 12.5% 58.3% 100% 100% 100% 100% 100%
分布要約 100% 0% 0%
評価傾向 批判を知らぬ心優しき論客
論客ポイント
評価作品数 38,400 ポイント 6%
評価文字数 263,596 ポイント 42%
コメント作品数 80 ポイント 0%
被推薦評価 27,200 ポイント 4%
被推薦人 288,947 ポイント 46%
作品情報追加/更新 11,700 ポイント 2%
合計 629,923 ポイント
偏差値 116.07
文字数 280,616
発言数 100
評価作品数 96
被推薦評価数 34
作品情報更新数 27
論客としての推薦 10人
----------
先日、「大銀座落語祭2007」の「SF怪奇噺集」に、その前の「三遊亭圓歌一門会」とあわせて行ってき
ました(7月15日、ギンザ・コマツアミュゼ)。当日になってようやく行けることが決まったので、おっか
なびっくり当日券狙いだったのですが、台風接近の影響でお客様が少なく、難なく入場できました(台風
の被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます)。
木戸銭千円也でなんと5時間高座を聞き通しというのは、とてもありがたい。5時間というのは私個人に
とって新記録…従来は「トウキョウ・リング」での「ワルキューレ」だったのですが、あれは4時間半で
チケットが36000円もしたので、今回のコストパフォーマンスは抜群…だったのですが、疲れるどころか、
どの噺家も台風そこのけの熱演の連続で、むしろ元気いっぱいになりました。
さて、落語祭の数あるプログラムの中で私があえてこれを選んだのには、ちょっとした理由がありまし
た。演目の中に「あたま山」と「死神」という、古典落語きってのSF超大作が二つ並んでいたからです。
しかも「あたま山」は江戸ではなく上方で演じられるという極めつけの珍しさ! 少々落語をご存じの方
なら、この演目が二つ並ぶという意味がお分かりかと存じます。台風の影響で代演が相次ぐ中、この二
つは無事に高座にかけられました。
…いや、もう大満足。仁扇の「あたま山」は、江戸物よりも一層SF色が強く、トポロジー的解釈で観客
を不条理の世界に導くオチは、これが日本の伝統大衆芸能かと唸ってしまうほどお見事。そして小さん
の「死神」は、これぞ名演と呼ぶにふさわしい見事な一席で、40分近い時間を一気に突き進む語りの上
手さに、息をするのも忘れてしまいそうでした。これでたったの千円は、あまりにも安すぎる…。
ところで、お気づきの方もおられるでしょうが、この二つのお話には「アニメになった」という共通点
があります。
「あたま山」は、そのものズバリ、世界中のタイトルを総なめした山村浩二の「頭山」になりました。
「死神」の方は「ミンキーモモ」の「ラストアクション(51話)」の蝋燭のシーンと言えば、思い出す方
もいるでしょう(他にもありますが、私にとってはこの作品)。これらがどれほど名作なのかをここで述
べるような野暮はしません。もちろん、これのどこが面白いんだという方もいるでしょうが。
別にこの演目がアニメのモチーフだったからといって、私は台風の中銀座まで見に行ったわけではあり
ません。なによりも落語の企画としておもしろいし、実際高座は期待を遥かに越える見事なものでした。
だけど、私はこれらが元になったアニメーションを知っているという事で、他の観客よりもちょっぴり
豊かに作品を味わえたような気がしたのは事実です。それよりも、「モモ」や「頭山」を見たときに
「このお話は落語のはず」と感じたのと逆の経験をすることができたのが、ちょっぴり嬉しかったので
す。
今のアニメーションの大半はアニメマニアのためにある作品で、どちらかと言えば内向きのスパイラル
を志向しているので、私のような者には肌があわないことがしばしばです。私好みの「頭山」や「モモ」
の作りは、それとはほぼ対極にあります。たまにこういう新作が登場したとき、やたらとはしゃいだ評
になっているのは、たぶん自分が今回のような経験を楽しみにしているからなのでしょう。
が、しかし、驚きは最後に待っています。高座がはねて出口に向かう途中、後ろのカップルの女性が話
していました。
「山村アニメの「頭山」って、もともとはこんな噺だったのね」。
ぬおおおぉぉぉ!! 人生留年中のおっさんは、振り向きたくなるのを必死でこらえていました。うーん、
私よりも豊かで幸せに高座を楽しんでいたのが、少なくとも二人はいたわけで…なんとも羨ましい(笑)。
(2007.7.24)
----------
先日本屋で「星山博之のアニメシナリオ講座(雷鳥社)」という本を手に取って、表紙にある銀河漂流バ
イファム最終話で名演技を見せてくれたシャロンのカットを見た瞬間、私は久しぶりにアニメ関連の本
を、しかも表紙買いしてしまいました。私にとっての星山氏は、やはりバイファムなのです。
家に戻り、この本を開いた瞬間、私の体が凍りつきました。私は星山氏が今年の2月に他界されていたこ
とを知らなかったのです。ああ!
バイファムに限らず、他のアニメ作品においても、今にして思えば星山氏の脚本は常に「王道」にあり
ました。キャラクターがきちんと動いて、全体として一つのお芝居としてまとまっているエピソードの
数々は、私がTVアニメにぞっこんだった80年代、どれほどお世話になったことか。
悲しみを抑えて本を読み進めるうちに、星山氏がバイファムという作品をとても愛していたことが伝わっ
てきました。悲しくはあっても、作品のファンとしては、その生みの親が作品を愛してくれているとい
うのは、やはり嬉しいものです。なんといってもあの肌触りは星山氏の真骨頂といえるものですし。
この本のほとんど終わりで、こういう一文が目に留まりました。
「アニメに求められているのは、案外「普遍性」なのだ。」
ああ、そうなんだ。バイファムにせよ他の作品にせよ、星山氏が出していたメッセージは、この「普遍
性」という言葉に集約されるんだ。私は妙に納得していました。
私個人は、こちらのサイトに限らず、作品を評するときにはできるだけ客観的な視点を持つよう心がけ
てきました。それが上手くいっているかどうか、本人にはなかなか分からない。でも、そう心がけるこ
とは決して無駄ではないのかな、と僭越ながらこの本を読んで思った次第です。
…まさかこういう形で、下の三題噺(笑)に追加することになるとは思いもしませんでした。
今はただ、星山氏のご冥福をお祈りするばかりです。スクンサ、ありがとうございました。
(2007.7.8)
**********
三題噺というわけではありませんが、印象深い出来事が重なったので…
この4月にSF作家カート・ヴォネガットが亡くなりました。私にとっての彼の代表作は「スラップス
ティック」なのですが、ここに登場する「拡大家族」というSFモチーフは、私の世界観に大きな影響を
与えました。
「もう孤独じゃない! (LONESOME NO MORE!)」というキャッチフレーズは、作品が発表された1976年よ
りも、むしろ今(2007年)の世界にこそ、より強く求められているのかもしれません。愛も世界の未来も
信じないヴォネガットが、それでも拠り所にしていた家族(の優しさ)が文字通り崩壊する現在という時
間をどう感じていたのか、機会があれば聞いてみたい。なんせ、彼によると天国は果てしなく退屈な場
所なようですし。
…なんてことを思っていたら、今日のある新聞で同じようなことを述べている方がいて、びっくりして
しまいました。この作品は、私が感じている以上に重いのかもしれません。
亡くなったといえばもう一人、羽田健太郎もショックでした。「題名のない音楽会」を毎週見ていたわ
けではありませんが、たまにある超名演奏は彼ならではの面白さ(いつだったか、トリオピアノによる
「花のワルツ」ジャズバージョンには身震いしました)。
でも、私にとってのハネケンはやはり「交響曲宇宙戦艦ヤマト」のピアノソロでしょう。ヴァイオリン
の徳永二男と文字通り熱狂的なセッションを繰り広げた第4楽章での二重協奏曲の演奏は、日本TVアニ
メ音楽の頂点として、おそらく永遠に残るのではないでしょうか(しかもオーケストラはN響のベストメ
ンバーですし)。
昨年、約20年越しでようやくこの曲のDVDと巡り合えた私は、まさにこの曲に燃えたのでした。…それ
にしても、ハネケンも徳永も、指揮の大友も、みんな若い、若すぎる(笑)!! こういう燃える演奏のBGM
を最近あまり聞けないのが、とても残念です。
お二人とも、心からご冥福をお祈りします。
同じ「もえ」でも「萌え」になると私はちょっと引いてしまいます。と言いながら、先日書名にひか
れて「工場萌え」(石井哲+大山顕、東京書籍)という写真集を買ってしまいました。…わはは、これ
は笑える。そうか、世の中こういう趣味の人がいるんだ。
その昔、この写真集に載っているのと同じ種類の工場で、私は広報担当をしていました。普段はマス
コミや官公庁が相手ですが、ときには工場見学(国会議員から修学旅行の小学生まで)のお手伝いや、
実際にマイクを握って案内をしていました。当時、工場の見学者用案内ビデオは某有名声優氏がナレー
ターだったので、子供たちに大受けでした…「あ、○○○の声だ!」
私はしがない事務屋ですが、工場を見るのは大好きです。製造ラインの造形美もいいですが、そこで
製品が作られてゆく様子や、それを生み出す技術の数々、そしてラインを支える人たちの姿、こうい
う部分がいいのです。それは、同じ「工場萌え」でも、写真集のそれとは全然違う。モノを作るとい
う本質抜きに、製造ラインの美しさを愛でても、それは製造ラインを愛していることになりません。
工場や製造ラインの魅力は、文字通り彼女(?)が生み出す製品のすばらしさにあるのですから。
というわけで、私にはやはり「萌え」という属性は理解できないようです。それにしても、「休止中
の○○の中でコンサートをしたんですが、音圧で上から錆が落ちてくるんですよ」なんて話をすると
萌え死んでしまうような人が、本当にいるんだろうか?
この1年間は、こういう感覚を個人的な視点のベースにしつつ、こちらに参加してきました。幾つか
の作品は、これに基づいて改稿しています。結果として、これまでより評価が若干厳しくなったか
もしれません。結局約2年かかりましたが、希望していた作品の大半に評を寄せることができ、ちょっ
ぴり満足しています。これまで私の寄せた文章が皆さんに楽しんでいただけたなら、幸いです。
(2007.6.17)
==========
いつまで続くか分かりませんが、階位が二桁になっていたようです。それで私の何かが変わるわけでもない
のですが、それなりの文章をこちらに寄せているのは事実なので、私なりの基準を明らかにしておくことが
必要なように感じました。取り上げた作品の大多数を占めるアニメーションという表現手法を軸に、私の視
点を述べておきます。
こちらのサイトは「評価を述べる場」と規定されていますので、それを意識して文章を寄せています。作品
を評価する際は、私の個人的な視点と、私が取りうる最も一般的な視点の二つの見方をそれぞれ半分ずつ加
えて、一つの評価としてまとめています。「好き・嫌い」と「良い・悪い」は、本質的に別のものだという
のが、私の見方です。
個人的な視点については説明する必要もないでしょう。「楽しめた」「感動した」と「面白くない」「失望
した」のバランスで相対的な評価を出しています。当欄の最初のコメントを移植しますが、アニメーション
で何を伝えたいのか、それは正しく伝わっているか、それにふさわしい表現(描画・音楽・その他)であるか。
私の興味はこの3点です。同じ内容を表現するなら、より単純な方がいいし、より幅広い人々に受け入れら
れる方がいい。アニメーションとはそういう表現手法だと思います。バリバリのフルCGだろうが、2コマの
リミテッドアニメだろうが、要は「絵が動く」事から生まれる想像力の翼が、私にとってアニメーションの
魅力です。
一般的な視点では、ある一定の幅を有するジャンルの中で、その作品がどの程度の「高み」にいるか、エポッ
クメイキングがあるか、そしてどの程度「見る人を選ばないか」を考慮しています。見る人を選ぶとは、良
し悪しを判断する以前に「理解不能!」という人が多くなる場合…「エヴァンゲリオン」が代表例でしょう。
作品を評価するポイントはいくつかあると思いますが、例えばアニメーションの場合、次のようになるでしょ
うか。すでに評を寄せた作品の中で、1990年製作以降で個人的に特に高い評価の物を紹介しておきます(つま
り、私の物差しの目盛りです)。
●物語・演出:「地に足のついた」部分と「独創性」のバランス、作品としての「テンポ感」に注目します。
・「あずきちゃん」…何気ない日常のわくわく感をここまで引き出した作品は、もう二度と現れないでしょう。
この作品を素直に楽しめる方に幸いあれ。今の子供たちにこそぜひ見てもらいたい。
・「ふたつのスピカ」…見る人の心にそっと寄り添ってくる語り口は、それに気づくことができる方には至福
のものでしょう。ひたむきさがどこまでも自然なのも嬉しい。
・「新世紀エヴァンゲリオン」…良くも悪くも現在の大多数のTVアニメの直接のご先祖。この洗練されていな
い荒々しさこそ、この作品がエポックメイキングである何よりの証でしょう。
●作画・動き…描写の的確さもそうですが、それ以上に「生きた動き」をしているかどうかが肝心だと思いま
す。単に描画線が多いだけの作品は見ていて辛いです。
・「人狼」…どの1カットを見ても、そこに世界観の全てが表現されているといって過言ではないでしょう。
時代の空気のにおいまでも感じられそうな作画と色彩設定は、文句なしの快作。
・「絶対少年」…キャラクターの視線を計算しつくした画面にもかかわらず、実に自然に見えるのがすごい。
表現をそぎ落とした描画からミドルティーンの「透明な性」を浮き上がらせたキャラ造形も見事。本作では女
の子の下着が描かれるカットがいくつか登場しますが(最近のNHKでは異例)、どれもきちんと意味を持ってい
て、嫌味がないのが嬉しい。
・「だいすき! ぶぶチャチャ」…子供の世界をここまで的確に描いた描画はお見事の一言。単純な動きとあり
えないアクションのつながりが巧い。幼児の視点を大切にしたキャラ設定も冴えています。
・「カードキャプターさくら」…毎回の衣装替えにチャレンジした努力を買います。安定した作画はもちろん、
監督自ら徹底してこだわった「下着を見せない描写」の自然さも二重マル。
※番外その1:「みんなのうた」…君は「月のワルツ」を見たか? 「カゼノトオリミチ」を、「テトペッテン
ソン」「メトロポリタン美術館」「コンピューターおばあちゃん」「アスタルエゴ」を見たか? と尋ねずには
いられない(笑)。昔も今も変わらず、アニメーションの魅力満載の番組です。初回放送曲の一つ「誰も知らな
い」のプリミティブな白黒アニメですら、もう斬新すぎ。
※番外その2:「ファンタジア」「ジャンピング」「霧に包まれたハリネズミ」…いずれも今でもアニメーショ
ンという映像手法の頂点の一つでしょう。3作とも劇場のスクリーンで鑑賞できた私は幸せ者だと思います。
●キャラクター:特にこだわりはなく、善悪かかわらず役割をきちんと果たしていれば、私にとってはいいキャ
ラクターです。声優の演技力も影響大ですが。
・「ナースエンジェルりりかSOS」のりりか…これだけシビアな作品でヒロインがあのキャラクターというのは、
奇跡を見る思い。最終話の劇的なクライマックスは、彼女が真の意味で普通の少女だからこそ。
・「人狼」の伏…「ボトムズ」のキリコと並ぶ、戦争系アニメキャラの究極の姿の一つ。彼が時折見せる一瞬
の心の葛藤が、実に「痛い」のです。こういうキャラが登場できる作品こそ、大人のためのアニメーションだ
と思います。
・「魔法少女リリカルなのは」のアルフ…最近の「使い魔・マスコット」系キャラでは、彼女がベストかな?
自分の体型にフェイト(と製作サイド)が込めたひそかな想いまでちゃんと理解して、作品中の自分の役割をき
ちんと果たしていました。
●声(声優)…「誰が出ているから期待」ではなく、「この演技をしたのは誰」という見方をしています。声優
はアイドルである前に演技者であってほしいと思います。
・「ストレンジ ドーン」のレビアン(勝生真沙子)…TVアニメ史上屈指の女傑の魅力ある生き様を、見事に表
現していました。こういう演技があると、俄然作品がしまります。
・「千と千尋の神隠し」の湯婆婆&銭婆(夏木マリ)…この方のシリアスな舞台演技は絶品! 普段とは少し趣の
違うこの作品でもあの難役二役を見事に演じきったのは、やはり生の舞台の経験あればこそでしょう。
※番外:「それゆけ! アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ」のローラ姫(黒木瞳)…いわゆる
「声のゲスト」の中ではあらゆる作品の中でも抜群のうまさ。たまたま「アンパンマン」だったから他の本職
の声優も互角の演技でしたが、これが他の作品だったら…そもそもこんなビッグネームをゲストに呼べないか。
●BGM・音響…BGMではまず、独立した音楽として成立しているかどうかがポイント。BGM/SEともに生の音源
が好みですが、電子系にもそれなりのよさがあるので、否定はしません。
・「プリンセス・チュチュ」…このクラシック曲の使い方には一本取られました。主要キャラクターのライト
モチーフも見事でしたが、ある場面でどの曲(のどの部分)が流れるかで、その場面の意味の大半が表現されて
おり、ここまでくれば立派な音楽劇でしょう。「アニソンとゲーム・アイドル系音楽しか興味ない」ではない
方には飽きが来ない作品でしょう。
・「だぁ! だぁ! だぁ!」…BGM全体としての組み立て方が実にうまい。編成を変える(実は特定パートを抜き
出しているだけ)ことで、一つの曲から様々な効果を引き出している点もお見事。
・「耳をすませば」のカントリー・ロードのセッション…20世紀ポップスの名曲を計算しつくされた楽器編成
と編曲で演奏することで、その場にいる人々の立場と思いを表現しています。雫の歌声が音を外すことで、彼
女の若さゆえの不安と憧れが織り込まれます(あの音痴な歌声も「演技」です)。彼ら一人ひとりの人生の「今」
という一瞬があのセッションから浮かんできます。
・「あずきちゃん」のSE…例えばキャラが走るとき、SEと画面上の動きがシンクロしている作品って意外と少
ないと思います。身近な動作でのSEの的確さは、この作品がベストかもしれません。
※番外その1:「ファンタジア」「展覧会の絵」「ある街角の物語」…これらは「音楽が主人公」の作品ですが、
アニメーションそのものの魅力も尽きません。音楽とアニメーションが競い合っている様子がすばらしいのです。
※番外その2:「トムとジェリー」…劇伴としてこの作品の右に出るものはほとんどないでしょう。常時鳴りっ
放しでこれほど心地よい劇伴は、日本のアニメでは皆無です。編曲者ごとに個性があふれながらも、全体として
一つの「トムとジェリー」サウンドになっているところがすごい。
なお、基本的に1作品1評価にしています。大きく評を変える際には、旧版は削除しています。たまに作品の登
録申請を出していますが、アニメでは(1作品を除いて)自分が登録申請した作品の「最初の評価者」にはなら
ないようにしています。
作品のターゲット年齢は極力尊重しています。小さな子供向けがメインの作品では、彼らにどう映っていて、
その適切さを判断するのが、本来の「大人の視点」でしょう。大人の視聴者への媚びは、また別に考えればよ
ろしい。
昔の作品は時間さえあればいつでも挑戦できるので、できるだけ新しい作品から評を寄せるようにしています
(もっとも今の作品を見ること自体少ないのですが)。特に技術面において、作品の制作年代を意識しています。
…さすがにこれだけ書くと疲れますが、こうして自分の物差しを確認することは悪くないかな。これから自分
が評に迷ったときは、ここを見ることにしよう…。
==========
武満徹と聞いてご存知の方はどのくらいおられるでしょうか。彼の作品の演奏会があり、過日行ってきまし
た(5月28日、東京オペラシティ コンサートホール)。
いやはや、これはお見事。武満の音楽はもちろん絶品なのですが、あの超絶難曲を見事に演奏し尽くした出
演者には、もう感服でした。演奏された3曲とも名演だったのですが、特に最後の「ジェモー」という作品
が白眉。舞台の上に50人編成のオーケストラ(とソリスト)が2つ並んで、2人の指揮者が別々にオケを指揮し
ています。2つのオケが全く違うテンポ・拍子・強拍・旋律を同時に奏でながら、なおかつ全体としてちゃ
んと一つの音楽にまとまっている(!)のを聴いていたひとときは、この世で体験できるもっともスリリング
な時間の一つだったはずです。
実は、当日はハプニングの連続…指揮者のひとりが体調不良で降板したため急遽変更されたり、2階席から
聴衆のパンフレットが舞台に落ちたり…だったのですが、それをものともしない力強くも美しい演奏に、
私はもう夢見心地でした。
※当日降板された指揮者とは、本日(13日)逝去された岩城宏之氏でした。心からご冥福をお祈りいたしま
す。そして何よりお疲れさまでした。
興奮さめやらぬ帰り道、ふと思ったことがあります。
この演奏の興奮やホールの雰囲気を表現したいと頑張ったのが、80年代のTVアニメ。この難曲を電子楽
器で演奏したら簡単じゃないか、と頑張ったのが90年代のアニメ。そもそもそんな楽しみ方を必要とし
ない00年代のアニメ…別にアニメに限らず、娯楽媒体の大半はこれで整理がつくかもしれない。もちろ
んこれはずいぶん乱暴なレッテル貼りで、とりわけ2000年以降のアニメ作品からは異議があるかもしれ
ません。でも、なぜか私にはこの分け方が妙にしっくり感じられたのです。
こちらのサイトにお邪魔して1年あまり、いつの間にかそれなりの数の作品に評を寄せてきました。眺め
返すとどちらかといえば昔の作品の方に高い評価を出すことが多かったようです。「昔はよかった」と
言うつもりは全くありませんが、私個人の好みは、やはりアナログな作りなのでしょう。人間や風物が奏
でる生の息遣いこそ私にとって喜怒哀楽の原点なのです。
もっとも、「ジェモー」に限っては、電子楽器やPCで演奏するのも大変かもしれません。テンポと強拍が
異なる別々の拍子の旋律を同時に鳴らすようオペレートすることは、プロでもなかなか困難です。結局、
どんな手法を用いようとも、ある水準を超える要求に応じるには、卓越したビジョンが必要になるのでしょ
う。そうした表現手法を超越した価値というものにももう少し目をかけることができればいいな、と思う
次第です。
(2006.6.13)
==========
こちらに参加して感じたのは、アニメーションに対する自分の接し方も決して悪くないな、ということで
した。確かに今のトレンドとはずいぶんずれていますが、ことアニメーションを楽しむということに関し
ては、こうした視点「も」持てることはとても幸せなことかもしれない。決して他人にはお勧めしません
が、こんな視点もありだよ、という例として、私のコメントを楽しんでいただければ幸いです。
余談。先日(こちらでは公開していない)私のメールアドレス宛に見知らぬ方から「「スピカ」の評を書い
た37motoってあなたのことでしょう?」という問い合わせが舞い込んだのには驚きました。確かに私のサ
イト(ただしメインはアニメ以外)では近々「スピカ」をほんの少々取り上げるつもりですが…。いやはや、
世の中狭いものです。
(2005.5.5)
==========
こういう機能があることにさっき気づきました。
どなたかが「批判を知らぬ心優しき論客」と評価されている事について一言。
こちらのサイトでは「他者の意見への批判は厳禁」となっています。その制約の中で、私自身にとって低
い評価の作品について言及するのは、高い評価の作品を言及するより数層倍骨が折れます。そんなことに
時間を費やすなら、もっと他にすることがあるでしょう。というわけで、私がこちらのサイトに評を寄せ
る作品は全て「良い」以上なのです。
辛うじてポスト月着陸世代に属する、(マニアではない)アニメファンの一人です。こうして他の方の意見
と並べることで、改めて自分の視点の場所が分かるかなと思って、参加させていただくことにしました。
(2005.3.7)
| たらこ さんのコメント (2007/08/08) [編集/削除(書込み者/所有者が可能)] はじめまして。 たらこといいます。 誰も日記に書かれていないので、もしそういうスタイルならば、この私のコメントは削除して頂いて結構です。 (本当に遠慮はいりませんので。) よって、ちょっと書き込むのが恐縮な気もしますが。 実は「37moto」さんは、私にとって(私だけではないかも)、このサイトで一番不思議な論客さんです。 ちなみに「みなもと」って呼び方は「神」さんにおそわりました。 ふつうに?「さんじゅうななもと」と呼んでました(爆)。 神さんと2人で、「あの人は物書きじゃないのか」などと、この間もお話させてもらいました。 (おそらく違うのでしょうけど) たまたまプロフィール欄更新のところに名前があったので、偶然寄ってみました。 別によいしょするつもりはありませんが、私がみさせてもらったものは、どの評価文もすばらしいものでした。 推薦が1個しかできないので、迷ってつけていないものも多々あります。 やはり物書きでしょ?(笑) 私には真似はできませんが、できれば今後もいろいろな作品の評価を書き続けて欲しいと思います。 海外ドラマとかいかがでしょう? ということで、今回はこれにて失礼します。 今後ともよろしくお願いします。 |
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