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海外映画評価: 690位 <= 691位(1,457作品中/偏差値48.84) =>692位

合衆国最後の日 (海外映画)

読み仮名: がっしゅうこくさいごのひ
総合情報評価
(評価投稿)
懇談室画像/壁紙商品
(DVD)
直近発売のDVD: 2004/07/09 ():合衆国最後の日<2枚組特別版>
DVD(2件)
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本/漫画(1件)
売上/新着
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VHS:合衆国最後の日〈完全版〉
参考:\14,700
1994/01/21
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合衆国最後の日<2枚組特別版>

参考:\4,935
2004/07/09
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1.DVDに関しては不遇のアルドリッチ監督

:合衆国最後の日 (1977年)
参考:\1
1977/06
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作品紹介(あらすじ)

ミスター・プレジデント、人質はあなただ!
州立刑務所を脱走した4人の男が厳戒な警備を突破し、モンタナの空軍基地を占拠。
そこには世界を破滅へと導くことができる9基の核ミサイルが配備されていた!
ミサイル発射ボタンに指をかけた男たちが突きつける要求。
それはある国家機密文書の公開と、国外逃亡の資金1000万ドル。
そして目的地までの安全を保障する人質・・・大統領!
タイム・リミットは90分、息詰まる駆け引きが始まった!
監督は男の映画を撮らせたら右に出る者のいない巨匠ロバート・アルドリッチ。
これが本物のサスペンス! これぞ本物の衝撃!
ジェリー・ゴールドスミスのスコアとともに映画史上最も手に汗握るカウントダウンが蘇る!
(日活株式会社 発売:DVD裏面紹介文より抜粋)

ジャンル:ポリティカル・サスペンス・アクション
製作年度:1977年
製作国・地域:アメリカ=ドイツ
1977/05/20(日本公開)
配給:日本ヘラルド株式会社

監督:ロバート・アルドリッチ
製作:マーブ・アデルソン ロマリー・プロ=ババリアプロ
原作:ウォルター・ウェイガー(バイパー・スリー) 原作/徳間書店
脚本:ロナルド・M・コーエン/エドワード・ヒューブッシュ
撮影:ロバート・ハウザー
音楽:ジェリー・ゴールドスミス (サントラ盤 A&Mレコード)
主題歌:マイ・カントリー(My Country Tis of Thee) ビリー・プレストン

キャスト
ローレンス・デル:バート・ランカスター
マッケンジー将軍:リチャード・ウィドマーク
ポーウェル:ポール・ウィンフォールド
ガーヴァス:バート・ヤング
スティーブンス大統領:チャールズ・ダーニング
ガスリー<国防長官>:メルビン・ダブラス
レンフルー<国務長官>:ジョセフ・コットン
クリンガー<法務長官>:ウィリアム・マーシャル
ウィッテイカー(CIA長官):リーフ・エリクソン
タウン:チリャード・ジェッケル
オルーク将軍:ジェラルド・S・オルソーリン

日本語吹き替え(DVD特別版):
バート・ランカスター:木村幌
リチャード・ウィドマーク:大塚周夫
チャールズ・ダーニング:石田太郎
ポール・ウィンフィールド:伊武雅之<現・伊武雅刀>
ジェラルド・S・オルソーリン:寺島幹夫
バート・ヤング:兼本新吾
ジョセフ・コットン:松岡文雄 ほか
公開開始日:1977/05/20(日本)
最終変更日:2008/01/30 20:33:51 / 最終変更者:TCC / 提案者:おきゃん (更新履歴)
評価統計(1日1回定時に更新)
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1. 2008/03/19 とても良い by おきゃん [編集・削除/削除・改善提案//論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿]
評価履歴[良い:103(85%) 普通:4(3%) 悪い:14(12%) 推薦人:40 推薦評価:42] / プロバイダー: 14047 ホスト:13896 ブラウザー: 6385
初見はかつて木曜洋画劇場でTV放映されたもの、そしてDVDにて再鑑賞しての感想です。

大量殺戮兵器を楯に機密文書の開示や逃亡資金を要求する映画は「ザ・ロック」などでも
お馴染みですが、この作品の映画としての面白さ、骨太さ、見ごたえはなかなかないだろう。
隠れた名作にしておくのはもったいない映画作品です。

【作品概要】
元軍人であり核サイロの設計にも携わったローレンス・デル(バート・ランカスター)たちは9基の
核ミサイルを発射できるサイロ3(ICBM発射基地)をジャックし、合衆国のベトナムでの機密文書の
公開と自分たちの逃亡費1000万ドルを要求する。そして脱出のための人質にアメリカ大統領を
要求するというポリティカルサスペンスアクション。
核ミサイルの発射装置のセキュリティや仕組み、命令系統などリアルに描いています。
核ミサイル(ICBM)の発射に何故オペレーターが最低2人必要とか、当時この作品で初めて知り、
ここまでリアルに表現して良いのか?と衝撃を受けました。

【核ミサイル発射8秒前】
物語は始終、ドキュメンタリータッチで描かれています。リアルタイムで進行する時間に
対して画面を分割し同時に起こる様々な出来事を息をつかせぬ緊張感で描いています。
そこに描かれるのはとても人間的な姿です。様々な立場の人間が一つの事象にかかわり
それぞれが違った行動と結果で物語が突き進みます。

不条理な罪を被せられ恨みを抱くデルは核を楯に政府に対し容赦ない要求を突きつける。
軍の秘密を守るためならばどんな犠牲もいとわないマッケンジー将軍は、交渉を続けながらも
裏ではデルたちを殺害して事件を闇に葬ろうとする。スティーブンス大統領は、
自分の聞かされていない機密文書の存在と非人道的な内容に怒りつつ、社会的パニックを恐れ
公開に迷いを持っている。最初、大統領は「なんでわたしが大統領の時に」と悲嘆にくれる。
そして大統領が閣僚や軍司令部のブレーンに「人質はあなただ」と差し出された時のうろたえ、
怒りと不条理に絶望する姿は一人の人間として共感できました。
この作品の登場人物がひとりひとり、人間として苦悩し葛藤する様が良く描かれています。

そして、人質になる決心のつかない大統領と親友のマイク(オルーク将軍)の友情溢れる
やりとりが素晴らしい。「大統領なら責任を果たせ」「このクズが。首にするべきだった」
このシーンは二人の関係をよく知ることができるシーンで、ラストシーンをより印象付けます。
親友の友情で決意と覚悟を決める大統領の姿はまさに最高責任者であり良心だ。

しかし、時間は無情に過ぎる。交渉の裏でマッケンジー将軍は工作員でデルたちの殺害を計画。
煮え切らない政府、迫るタイムリミット。マッケンジー将軍の強引な攻撃に狼狽するデルは
ついに核ミサイルの発射ボタンを押してしまう。次々にサイロから姿をあらわすミサイル群、
発射カウントが迫る、息をもつかせぬ展開、手に汗握る緊張感。
これぞサスペンス映画の醍醐味です。

発射8秒前、ついに大統領は決断を下す。しかしマッケンジー将軍は最後の手段にでる。

核施設から逃亡用の車両への移動するデルたちと大統領に狙撃手の照準が向けられている。
大統領もろとも撃てという命令に戸惑う狙撃手たち、しかし、無情にも命令は実行される。

・・・・・大統領の代わりはいくらでもいる・・・・・・。

当時、このラストシーンをみて大きな衝撃を受けました。これがアメリカの守る自由なのかと。
アメリカ合衆国とは誰なのか?。誰が合衆国を動かしているのか?、正義はどこにあるのか?。
この映画は歪み病んだアメリカ合衆国という実体の見えない力に翻弄される人々を描いています。

こういう映画は少なくなりましたね。70〜80年代は「大統領の陰謀」「パララックス・ヴュー」
「ジャスティス」「さらば冬のかもめ」など骨のある映画が沢山ありました。
その時代の映画を知る人ならアメリカの映画をなんでもかんでも「ハリウッド映画なんて」という
蔑称で呼ぶことはないであろう。

【魅力的な個性派俳優陣と演技】
この映画に登場する人物はいずれも人間的な魅力を持って描かれています。
インテリで優秀だが危険な元軍人ローレンス・デルをバート・ランカスターが熱演しています。
デルと敵対するマッケンジー将軍にリチャード・ウィドマーク。デルと共に核サイロを占拠する
相棒ガーヴァスにバート・ヤングなどひと癖もふた癖もある演技派俳優が脇を固め素晴らしい
演技を見せてくれます。

この作品の登場人物は誰もが自分の正義を信じて行動している。あらゆる世界がそうであろう。
それぞれが正義なのです。例え歴史的評価がどうであろうと、人は自分の正義を信じて行動する。
本当に大局を見て行動できる人間なんて居るのか?。権力を憎み歪んだ正義で脅迫するデル。
悩みながらも大統領としての使命と責任を完うしようとするスティーブンス。ヒステリックに
秘密を死守しようとするマッケンジー将軍。彼も自身の保身ではなく軍という組織を守る立場の
行動です。正義や悪ではない、この登場人物それぞれの人間味にこそにわたしは救いを感じました。
だからこのどうしようもなく不条理で悲劇的なラストシーンにも納得してしまうのでしょう。

【非常に印象的な主題歌】
気だるいゴスペル風主題歌「マイ・カントリー(My Country Tis of Thee)」と共に自由の女神が
映し出されるみんなが良く知るアメリカの朝焼けの和やかな風景がファーストシーンです。
しかし、見終わった後はこの愛国歌が悲痛な叫びに聞こえる。
freedom ・・・freedom 、エンディングでも流れるこの曲は非常に印象的で見終わったあとも
記憶に残ると思います。また、ジェリー・ゴールドスミスのBGMも素晴らしいです。

【不満点】
DVDに関しての不可思議な仕様は良いとは言えない。オリジナル全長版は字幕が外せない
というおバカな仕様。当時の吹き替えを収録しているのが救われる点です。

【まとめ】
ある作家が「わたしは人類が核のボタンを押さない確立が51%はあると思う楽観主義者だ」と
言っていた。今どうか?。30年前の映画の内容なんて過去の話だと言えるくらいの平和な
世界になっているのだろうか。むしろ今こそ、この映画の価値を思い知らされるのではないか。
核の威力と結果はみなさんよく分かっていると思うが、その存在自体が社会や世界の権力に
何をもたらすのか?、もたらしているのか?。その意味を考えさせられる映画です。

いまだに核は目覚めの時を待っている。

ということで、「とても良い」と思う評価です。
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