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| 2009/05/04 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/] by ut (表示スキップ) 評価履歴[良い:72(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 3748 ホスト:3696 ブラウザ: 7761 現在チャンピオンREDで連載中の「フランケン・ふらん」(木々津 克久)が面白かったので感想と紹介を。現在は2巻まで単行本がでており、チャンピオンでも「ヘレンesp」を2期目の短期集中連載している。 単行本の紹介ではメディカル・ホラーとされているが、実際のところスプラッタ・ブラックコメディだと感じる。人体解体や改造などの猟奇的な内容に富んでいるがその多くは作風から嫌悪感を感じさせず、話のスパイスやポイントになっている。また、それらは常軌を逸した発想で行われ、単純なコメディとしても、皮肉としても面白いものになっている。 その最も重要な要因を担っているのが主人公であるふらんだ。 ふらんは生命工学の権威に作られた人工生命体で人間というよりも神様に近い。優れた技術と知識をもち、「人命を救う」という基本的な理念を持っているもののその観点が人間から決定的にずれている。たとえば爆発でバラバラになってしまった人間を救おうとするときに自分の「助ける」という定義に合っていれば猫や犬と結合させて治療してしまうし、そのための研究に必要であれば人体実験も意に介さない。そして、それを行った結果がよほどの影響を持たない限り我関せずなのだ。 そして彼女はそれが全て「善行」であるとおもっている。 それを象徴するふらんの演説がコレ。 「なぜ人が人を殺してはいけないか聞いたわね。 それ自体は別にいいのよ。 でも私には私の立場があるの。私の手は人を活かすために作られた。(生かすじゃないのがポイント) 博士のそばにずっといたのならわかるでしょう。博士がなにを求めて戦っているか。 それは・・・ 科学の発展と人類の幸福!! 人は地球を汚染する異分子などではない 地球という有機物質を改造できるのは人間だけなのよ そのために科学の進歩は必要条件であるし そのための実験は全て幸福のために行われる必要がある。(ポイントその2)」 ふらんは話の構造的にはその多くが受動的な役割を与えられ(ブラック・ジャックやゴルゴ13みたいな感じ)、彼女に関わってしまう依頼人の変化や反応が話を形作るのだが、その感覚のどうしようもないズレから依頼人のほぼ全員が意図しない結末を迎える。 このズレが面白い。次になにが飛び出すかわからないビックリ箱のような作りで、単純なたちの悪いシュールでウェットに富んだジョークから科学や生命に対する矛盾を揶揄する冗談、そして奇跡的なハッピーエンドまで様々な話を読ませてくれる。 また「ズレが面白い」という面でいえばキャラクターが人形的なかわいらしさをもっているにも関わらずそれが猟奇的な結末に向かうというギャップもまた面白さの一端を担ってる。 そのほかにも他の作品へのオマージュなんかがあってちょっと嬉しい部分も。代表的なものとして作品全体の作りが確かBJのあるエピソードそのまんまというのがあった。(EP1.11.当然ブラック・ジャックもオススメ) 決して万人に奨められるものではないが話の発想や構成がよく面白い。 内蔵ぶりだしや人体改造が平気という人は面白いのでオススメする。 ちょっと小ネタ。ヘレンespでヘレンが通う学校の制服とふらんが一番最初に通った学校の制服が同じ。 また、集中連載2回の4話に出てきた美術の先生がふらんEP8の先生と同一人物。明らかに舞台を揃えてるなあ。
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