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それでもボクはやってない


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2008/03/02 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by スパン 評価履歴[良い:110(62%) 普通:28(16%) 悪い:38(22%)] / プロバイダー: 31304 ホスト:31470 ブラウザー: 5234
本日久々に見ました。やっぱり面白いですね。

映画作品の中でもかなり長い作品ではあるんですが、淡々と、それでいてずるずると
視聴者を作品に引き込む魅力がこの作品にはあります。

ドキュメンタリー的な意味でも、娯楽的な意味でも、映画作品として素直に秀作だと思いますが、
この作品の面白いところは、「主人公が本当に痴漢をやったのかどうか」が実は定かではないところですね。
普通に見ていると、主人公視点で描かれていることもあって「絶対に有罪じゃないのに、可哀相だなぁ」と感じるのですが、
よく見てみると、主人公が有罪であるという確たる証拠が出てきていないのと同様に、実は作品中には
「主人公が痴漢を行っていない」という決定的な証拠は何一つ出てきていません。
最終局面で現れた一発逆転を期待された女性の証言も、時間の経過からか不確かな表現が多く、
主人公の無罪を確定的にするには力不足と言わざるを得ない内容でした
(それは女性の証言直後の役所広司扮する担当弁護士の落胆した表情からも窺い知ることができます)。

結局作中で確認できる主人公の無罪の根拠となるものは、"主人公側に都合良く解釈された"再現ビデオや状況証拠、
そして何より主人公の主張"のみ"であり、仮に「主人公が実は(視聴者には見えないように)痴漢行為を行っており、
物凄く迫真の演技で無罪を装っている」というアンチ主人公の偏った視点で見た場合でも、
作品の流れ的にも破綻無く成立する内容となっています。これに気付いた時は実に見事な脚本だと感心しましたね。

そういった見方がこの作品の本来の見方ではないとは思いますが、一度目は普通に見て主人公に同情した後に、
そういった"アンチ主人公"の視点で作品を改めて見直してみると、主人公の迫真の演技ぶりに本来の見方の時以上にゾクゾクさせられます。

長い作品なので二度見るのは大変ですが、もし時間があればそういった視点で見てみることもオススメです。

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