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[日本映画]虹の女神 Rainbow Song


読み仮名: にじのめがみ れいんぼーそんぐ / 英語タイトル: Nijinomegami Rainbow Song

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日本映画総合点=平均点x評価数233位/1,415作品中(総合6/偏差値53.60) 232位<= =>234位
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文庫:虹の女神―Rainbow Song (幻冬舎文庫)

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CD:虹の女神 Rainbow Song

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2006/10/18
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監督:熊澤尚人
プロデューサー:橋田寿宏
原案:桜井亜美
脚本:桜井亜美 齊藤美如 網野酸
CG:小林淳夫
音楽:山下宏明
配給: 東宝

主題歌:種ともこ『The Rainbow Song 〜虹の女神〜』(1990年発表「The Rainbow Song」(アニメーション「Little Polar Bear/リトル・ポーラ・ベア〜しろくまくん、どこへ?」テーマ曲)のセルフカバー)

日本 公開開始日:2006/10/28(土)
最終変更日:2007/09/09 / 最終変更者:DONP / 提案者:DONP (更新履歴)
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[推薦数:2] 2009/05/09 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/(誰でも可)]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:62(77%) 普通:5(6%) 悪い:14(17%)] / プロバイダ: 29314 ホスト:29049 ブラウザ: 5291
BSで「花とアリス」の岩井俊二監督・・・・・とあったから見てみたら、岩井監督はプロデュースしただけでした。

でも、主人公のヒロインとの出会いが「ストーカー」がらみだったことといい、「花とアリス」を連想させるシーンが多々あった。

なんだか、あの無鉄砲に愚直な花のその後、高校生から大学生、社会人になった花の行く末を見たようでなぜか切なくなりました。

岩井監督の表現で好きなのは、ヒロインの天然さというか思いっきりズレていて、ずっこけていて、イタイのに、

なぜかそれが可愛く見えてしまう、魅力にあると思う。

何にも格好つけていないのに、何も格好つけようともしていない格好つかなくてダサいのに、

それが奇跡的に可愛く魅力的に見えてしまう種類の、不思議な人間が描かれている。

ヒロインの女友達をストーカーしている主人公、普通の感覚なら思いっきり引くところを、

まるで、自分と同じにおいをかぎつけたかのような親近感を徐々に抱き始めるヒロイン。

あまり普通の感覚で動いていないヒロイン。

少し、かなり、普通とはズレた感性で、格好良さとも、器用さとも縁のない、普通とはズレてしまいがちな人々の不器用さを、

受け入れてくれるような安心感がある。

この映画に出てきる人の大半が、みんな、どこか、「イタイ」人たちだ。

そんな人間性を個性としてユーモラスにコミカルに描き受け入れているような感じがしてわたしなどはそこに安心を見出してしまう。



上野樹里演じる佐藤あおいが、何も突出したところのない、普通すぎるくらいの普通の存在感で、女優として、逆にすごいと思った。

映画の冒頭で、うだつのあがらない掃き溜めのような日常を送っていた主人公の世界で、ヒロイン、佐藤あおいは死んでしまう。

泥沼のようなささやかな日常の中で、突然起きた身近な人の死、という劇的さ。

けれど、身近な人の死、という劇的さに立ち会った誰をも、淡々とした日常の続きのようにして描いていく。

主人公の回想で、映画の間中、劇中劇として、佐藤あおい演じる映画「エンド・ワールド」が流れる。

世界の終わりに直面した少女の物語。

けれど現実の主人公の世界にとって、現実の佐藤あおいの世界にとって、すでに世界は終わって「エンド・ワールド」になっている。

映画の中で、「エンド・ワールド」という作品を演じているあおいの存在と、主人公の回想として、映画の中で生き生きと生きているあおいの存在と、

すでに回想の中でしか生きられず、今はもう「エンド・ワールド」にいるあおいの不在とが何層にも複雑に交差する、死者の存在感が視聴者に喚起される。

泥沼のようなささやかな日常の中で、本当に劇的なことは、人が死ぬことではなく、

命の終わり、世界の終わりまで、人がささやかに生きていることなのだ。

主人公の回想に連れられて、世界が終わる前のあおいの姿に出会っていきながらそう思う。

劇中劇の映画、佐藤あおい演じる「エンド・ワールド」が世界の終わりに直面しながら、全てを投げ出しそうになっても、

それでも最後の一日まで、好きな人と出会う喜びに生きる価値を見出す人間の物語だったように。



映画作りにかける純粋なひたむきさは青春。

友達以上になれない男女の微妙な心理を表現する小道具はにくらしいくらいかわいい。

社会人になる前の、誰になったらいいのか社会とは何なのか、大人とは何なのか、

社会に出る前、大人になる前の卵の殻に守られているような大学生活の中で、

そうしたことに真剣に向き合うよりもどこか大したことないとごまかしながらそれでも焦燥している心情のリアリティがあった。

主題は、友達以上になれなかった女性が思いを伝えられないまま死んでしまい、

だから、生きていること、生きている人を、生きている間に大事にしようということなのだろうけど、

使い古された、陳腐ですらある主題を、それでも魅力的に見せられたのは、

こうした「生きていること」、「生きている彼ら」の存在が不器用で、格好つかないのだけど、だからこそ、必死に、一生懸命に、

けれど悲愴さなど拭い去って、哀しいくらいコミカルに生きてることを見せられているからだと思う。

「花とアリス」でもそうだったけどアイドル女優(というのだと思う)の相田翔子さんがこれほど猟奇的に見えたことはない。

清楚ではかなげな微笑みも、こういう作品に出ると裏でどれだけあくどいことをしてるのかと勘ぐらせる様などす黒さに染まってしまうのがすごい。

誰もが自然すぎるくらい自然な演技をしていて俳優の思っても見ない一面を引き出す、監督の演出力としてすごいと思う。

相田翔子さん演じる女性を見て、手軽に女をハントしようと怪しげな店に行くこと、

電波なことをいう女、イタイ女、突然家に押しかける女、年齢のさばを読む女には気をつけなければいけないのだと思った。

この映画で一番好きなシーンは、ヒロインは意識しているのに、主人公から抱きしめられ、「おまえには女を感じない」といわれ、

事実上、面と向かって失恋した路上のシーン。

事実上、ヒロインの世界が「エンド・ワールド」してしまったシーン。

人生で一番大事なことがなんでもないようなときに、なんでもないようなところでなんでもないことのように起きる、てらいのなさがリアル。

主人公に振られた直後、野獣のように吼える、ヒロイン。

ヒロインの足元で、がらがらと世界が崩れていく音が実際に聞こえるような暴れっぷり。

取り繕いも、格好も、なりふりかまわずとっちらかってぶちまけるヒロインの、格好悪さ、切実さ。

見栄も、取り繕いも、かっこよさもない純粋な不器用さ、なりふりかまわなさ、だからこそ胸を打つ、人が生きることの切実さ。

上野樹里さんの、自意識をかなぐり捨てた捨て身の演技が爽快なほどだった。

こんなにも全力で体当たりするほど主人公が好きなヒロインの飾らない、不器用で飾れない真っ直ぐさ、可愛らしさが爆発する。

岩井俊二監督が描く人物はみんな不器用で、普通とか正常とは少しズレていて、なりふりかまわずとっちらかっていて、

純粋で激しく真っ直ぐな人たちだと思う。

劇中劇の中で、あおいと主人公がキスするシーンであおいが思いっきり主人公の唇に噛み付くところなどはかなりイタい。

そしてそれもなぜだか、可愛らしい不器用な魅力として見えてしまう。

彼らは、何かに失敗し何かを喪っているけれど愛おしく、同じように何かを喪い、

何かに失敗している自分が生きることも大事なもののように思えてくる。

微妙に常に予想を裏切る、ズレた会話も、なんだか不器用でかえっておしゃれでかわいい。



この映画は、青春映画、恋愛映画、感動映画というよりも、決して完全にはなりえない人間への愛しさを描き、

今を生きる全ての不器用な人たち、不器用だからこそ、必死に切実に生きている人たちへの、

ささやかな、生きることへのエールなのだと思う。

2008/04/22 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/(誰でも可)]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:295(30%) 普通:405(42%) 悪い:270(28%)] / プロバイダ: 7683 ホスト:7691 ブラウザ: 4184
毎度のことではあるがヒロインが死ぬお話。他の作品と少し違うのは、すでにヒロインは死んでいるところから始まるところだ。そして、冒頭に佐藤あおい(上野樹里)に関係していた人たちが次々と出てくるのだが、情報量が不足しているためにほとんど人間関係が理解できないものになっている。特に岸田智也(市原隼人)は彼女の死に対して、呆然としているというよりも触れたくないもののように内にこもった行動をとっている。エンディングまで観てしまった後でも、彼のその行動や態度に対してはどうにも納得のいかない不自然な暗さがある。
この物語は智也の鈍感さ、そしてあおいの恋心にうすうす気づきながらもそれに応えることができなかった彼の軟弱さが原因となる小さな悲恋物語なのだが、それぞれのキャラクターの良さが良作なものに仕上がっている。コミカルなエピソードや常軌を逸した行動がいろいろとあるし、押し付けがましい愛情表現もふんだんにあるし、屋根の上で怪我の手当てなど、乙女チックなシチュエーションもいろいろとあるにもかかわらず、それがあまりしらけるようなものになっていないのは、それぞれがそれぞれの恋愛に真剣だということと、そこにどうしようもない切なさがあるからだ。だから観ている者は彼らを鼻で笑うよりも、その純粋さに心打たれるような物悲しさを感じることができるのだ。

2008/01/27 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/(誰でも可)]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:306(84%) 普通:30(8%) 悪い:29(8%)] / プロバイダ: 46000 ホスト:45813 ブラウザ: 7300
主演の男女が自然体のいい演技でしたね。
悲しい話になるんでしょうが(最初にヒロインアオイの死が提示される)、二人の距離感やシチュエーションがとてもリアルに感じられ、ちょっとした緊張感があり、別に狙ってる風でもないのに(ネタでなく)笑えてしまう所も結構多かったです。

一番良かったのはタッチに独特の透き通った魅力があって引き込まれる所。ジャンルとしてはありふれた恋愛ものになるんでしょうが既視感が無い。手作り感のあるシンセ BGM も自主制作映画風味で、まるでこの映画自体が劇中の大学時代で映画作りに打ち込むアオイが追い求めていた映画の様な錯覚を受ける不思議な感覚を持ちました。さり気なく琴線に触れてくるピアノ BGM もすごく良かった。

主人公岸田目線だとアオイの方に目が行くわけですが、彼の方も本当に居そうな感じがして、何気にすごく上手い気がします。何となく実感を持てずに生きてる感じだけど素朴で気負わない所が感じられて、根性のすわった志を持つアオイの受け止め役としては適任なのかもしれません。
一見本筋とは関係無さそうな別の女とのエピソードも彼の中での漠然としたアオイの比重が一層増した効果がある様に思われます。彼に軽々とアプローチするあたりなど、この女性とアオイは対照的でした。このエピソードの結末での何とも言えないやるせなさの中で、冒頭での岸田が虹を写真に撮るシーンの意味がはっきりします。

ラストの慟哭はとてもリアルで、曖昧だったものがはっきりした瞬間に一気に喪失感に襲われる様がごく自然に伝わってきます。失って初めてその大切さに気付く、とよく言われますが、その大きさを実感する事自体は普段はなかなか出来ない。月並みな言葉だけど近くて遠い、遠いけど近い、互いが互いの一面を知り過ぎているが故の。不器用などとと一言で片付けてしまうのは簡単ですが、様々な描写を通して抱えるものの違いが見えてきます。

まあ細かい点を挙げていくと取り留めも無くいろんな事が書けてしまってまとまりがつかなくなるような味わいのある映画らしい映画でした。

2008/01/03 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/(誰でも可)]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2054(47%) 普通:1331(31%) 悪い:973(22%)] / プロバイダ: 6080 ホスト:5816 ブラウザ: 4926
主役の兄ちゃんは、この映画上映直後の某不祥事も記憶に新しいけど・・・・・・・

【良い点】

・キャスト

最近大活躍中な上田樹里ちゃんは、普通に演技は巧かったと思います。
馬王氏が仰られたように特にデフォルメがない、現実味ある人物を演じさせると
若手女優では良い味出すと思います。父親役の小日向文世氏も、ほぼ同時期に
見た、他の某邦画2作品いずれにも出演されていたけど、つくづく出ずっぱり
ですな。この作品でも、派手さなどとは無縁ながらも、温かみの感じられる
父親の役で、やはり良い味出していたと思います。

・風景

タイトル通り、虹が上がるのをメインキャラが目にするシーンもありましたが、
この作品のテーマに良く似合う、美しいシーンだったと思います。

【悪い点】

・男女の青春は悪くないながらも・・・・・・・・・・・

主人公が、ヒロインに近づくきっかけは、実はストーカー行為だったのには
苦笑させられましたが、学生生活など年頃の、前述のテーマはそれなりに
伝わって、学校を出て社会人になられて日の浅い方とか、思わず学生時代に
戻りたくなったと思われた方もおられるのでは?と思いますが、主人公が
大学卒業後にヒロインの代わりに就職する事となった某映像製作会社での仕事途中、
その不手際が原因で先輩社員に暴力振るわれたシーンは正直不愉快でしたね。

主人公は、就職浪人、つまり本来はフリーター生活を余儀なくされる所を
コネで会社に入れてもらったから、仕事に対する責任感がもう一つ欠如
していたのかもしれないし、それで「辞めます。」と言い出したのを、
「甘ったれている。」と取られかねないとも思いますが、個人的には
あそこまでされたら、もうプライドもクソもないと思うし、人は素質にない事は
出来ないものだし、オジさん臭い言い方だけど、若い内はまだツブシが効くのだし、
この主人公が見切りをつけて、別の方向性を模索するつもりなら、それはそれで
どうこう言うべき事ではないと思います。(実際、私もこの主人公の仕事の
様子を見て、「この兄ちゃん、こういう仕事はちょっと向いてないんじゃないのか?」
と思ったし。)

いずれにせよ、ヒロインは恩着せがましく感じられると思ったのか、
黙っていたようですが、前述の主人公入社の理由を
ちゃんと説明すべきだったと思います。実際、それを知らなくて動揺してヒロイン
に問い詰めたシーンがありましたけど。要するに一種のあざとさがやや感じられたのが
減点要素となってしまったという事です。

【総合評価】

ちょっと【悪い点】で深入りしてしまった所があって、「何でもあり」(?)
なのが青春だと思うし、奇麗事だけ書いてもしょうがないとは思うけど、
全体的には決してレベルの低い作品ではないながらも、もう少しバランスとか
取ってほしかったかなと思います。題材や役者の演技そのものは悪くは無かった
だけに少々残念でしたね。評価は「悪い」寄りの「普通」です。

2007/09/14 とても良い(+2 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/(誰でも可)]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:547(70%) 普通:101(13%) 悪い:136(17%)] / プロバイダ: 18453 ホスト:18387 ブラウザ: 8964
日常と青春を描いた一つの青春映画なのだが、後からジンワリ来る思い…どこか不思議な後味を感じる映画である。

何よりも主演の二人が素晴らしい。特に上野樹里。
今では『のだめ』などのコメディっぽいイメージがあるが、強い一面を見せながら弱さを隠し持った女性の役などが非常に上手い。
ジョゼ虎でもそうだったが、ここの上野樹里は本当に良かった。
こういう何気ない等身大の女性役が良く似合う。

市原隼人も何気ない主人公を演じ、二人のやり取りもどこか自然体で誰もが経験したことがあるような恋愛、もどかしいところなど非常に感情移入しやすくて、一体感になれる。
出会いから大学生活のシーンなど今では懐かしさを感じながらも、その何気ない日常の一シーンごとがアオイの死という先がわかっている結果に悲しさが募っていく。

市原隼人はどうも何かに悩んでいると言うかマイペースというのか?
感情を表に出さない役柄だなーと思ってみてたけど…。
相田翔子とのシーンは正直いらないように思えたが彼自身アオイに対しての思いってのも見れなかったし、どこか無駄なシーンにも思えた。

二人は非常に不器用な点ってのは感じ取れるが…上野樹里の思いってのは非常に感じられたが市原隼人の方は前半から普通の男って感じで、最後の方手紙を見てアオイを失って本当の気持ちを知るが、男性ってどうも鈍いって役が多いのか、もっと女性がわかる主人公ならまた一味違う映画になっていたかもしれない。
逆に言えばその鈍感さが、彼女の本当の思いを知ったときグッとくる起爆剤になっている。
欲を言えば感情表現がもう少しあった方が良かったと思う。
携帯の虹を見るシーンなどラストはとても良かった。

映画の中で描かれるアオイの家族の姿や妹の姿もどこかありそうな大事な娘を失った父親・母親を演じており悲しくなる。
編集中を勤める、佐々木蔵之助も上手く脇を固める俳優陣も非常に良かった。

個人的には映画に完全に入れたので非常に良かった。
何気ない日常を時とともに大切に描いているのが青春映画。
彼女が作り、自分で保管していた大事な自作映画の中でのキスシーンは非常に切なく感じた…。
彼女の気持ちってのがかなり伝わって感動した…。

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