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ゲゲゲの鬼太郎 (実写版)


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読み仮名: げげげのきたろうじっしゃばん / 英語タイトル: Gegege no Kitaro (sfx)
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2008/01/11 最悪 [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by HUNGRY SPIDER 評価履歴[良い:175(41%) 普通:71(16%) 悪い:186(43%)] / プロバイダー: 5029 ホスト:4790 ブラウザー: 7395
原作、アニメともに未見なので、「ゲゲゲの鬼太郎」についての知識は殆どない立場から、意見を述べさせていただきたい。
…有名漫画の実写化作品は得てして失敗作が多いんだけど、本作も結局はその範疇に括られるだろう。

「家族愛」「年上の苦悩」「人間のエゴ」「自然破壊」など、メッセージにあたると思われることは相当数盛り込んではいるが、残念ながら、どれも真に迫るどころか、非常にチープな代物に映ってしまった。何故なら、本作に散りばめられた数多のメッセージは、どれも物語のどさくさに紛れる形で挿入するのがやっと、といった感じなのだ。そのため、語られる高尚な(?)ことが全て、即時的な効力しか持たない単発、即ち物語を支えるだけの深さがない代物に成り下がっており、それが痛々しいというか、白々しいというか…

本作は、メッセージを効果的に発信できなかった。「メッセージ」こそ沢山あっても、作品の根幹を成す「テーマ」がなかったからだ。
アトラクションムービーとして愉しんでくださいというのも、確かに制作側の意図の反映という意味で「テーマ」と言える。高尚な作品にこそならないが、それはそれでいいと思う。仮に、本作もアトラクションに徹していれば、ある程度は楽しい作品となっただろう。視覚的(表面的)な部分では、見応えを感じないわけでもなかったからね。

…欲張っていたのだろう。アトラクションとしての軽い部分と、物語としての重い部分を、両方描き込もうとしていたものの、それが完全に裏目に出た、というのが実態だろう。この欲が、本作の方向性を曖昧なものにしていたように思う。方向性が定まっていないから、何を伝える為どんな作品にしたいのか、今一つ解りかねるような、中途半端な作品として、本作が出来てしまったのではないか。
本作をして「テーマ不在」と称したのは、こういうことだ。テーマがないから、作中に於けるメッセージの伝え方が陳腐になってしまい、結果としてそれらが真剣さを伴わない、白々しいものと感じられて仕方なかった。脚本や構成には矛盾が多いし、キャラの描写は丁寧さに欠けるもので、それも本作の大きな欠点であり、メッセージを白々しくさせる要因でもあるのだが、最大の問題点は、やはり「軸がぶれている」ことだと思う。
有名漫画の実写では、このような失態を曝すケースが多いのだが、本作はその最たる例だろう。

では、テーマとかメッセージとか取っ払って、表面的には愉しめるかと言うと、まぁ否とは言い切れないかな、といった印象だ。
上でも少し触れたが、視覚的な愉しみは、確かにあった。登場人物は本当に「妖怪大戦争(2005)」のような、「妖怪コスプレ大会」の様相を呈しており、珍妙な恰好をした俳優さんを見て様々な感想を抱く、なんて見方はできる。田中麗奈さんの猫娘は可愛らしかったね(笑)。アクションシーンに於けるCGには多少のわざとらしさを感じたものの、目玉おやじ等の妖怪たちは、質感が伝わるよう表現されていた為、CGの使い方は悪くないと思える。
ただ…あくまで主観だが、鬼太郎役のウエンツさんの演技が「もっと頑張って下さい」としか言えないような代物だったこと、彼の描き込みが不足していたことがあり、せっかくの戦闘シーンも、彼のキャラ的な魅力のなさを視覚的インパクトで強引に誤魔化してるのでは、という穿った見方をしてしまった。

全く楽しめないワケではなかったけれど、物語などなどが悪すぎる為、「素直に」は楽しめなかったというのが、正直な自分の感想。作風や後味は「妖怪大戦争(2005)」と似ているが、体感的完成度も似たようなもんだというのが苦しい。
以上のことから、本作に対する評価は「とても悪い」寄りの「最悪」とさせていただきたい。

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