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小説評価: 1,009位 <= 1,010位(2,343作品中/偏差値48.47) =>1,011位

大黒屋光太夫 (小説)

読み仮名: だいこくやこうだゆう
総合情報評価
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(本/漫画)

直近発売の本/漫画: 2005/05 ()大黒屋光太夫 (上) (新潮文庫)
本/漫画(18件)
売上/新着
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売上/新着
108006
文庫:大黒屋光太夫 (上) (新潮文庫)

参考:\540
2005/05
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1.大黒屋光太夫とは
110422
文庫:大黒屋光太夫 (下) (新潮文庫)

参考:\540
2005/05
()

1.キリロ・ラクスマンの無私の献身
205997
新書:大黒屋光太夫 (岩波新書)

参考:\777
2004/02/22
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1.堅実な史料活用に拠る漂流譚
317381
文庫:北槎聞略―大黒屋光太夫ロシア漂流記 (岩波文庫)
参考:\903
1990/10
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1.大黒屋光太夫に感動
387366
単行本:大黒屋光太夫 上
参考:\1,575
2003/02
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1.佳作です
499983
単行本:大黒屋光太夫 下
参考:\1,575
2003/02
()

1.日本についてからも手が抜かれていない
600189
:光太夫とラクスマン―幕末日露交渉史の一側面 (刀水歴史全書)
参考:\2,650
1992/04
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733678
単行本:大黒屋光太夫 (人物叢書)
参考:\1,998
1987/01
()
794334
単行本:大黒屋光太夫史料集〈第2巻〉漂流と漂泊の十年―アレウト列島からシベリアへ、そしてペテルブル...

参考:\9,975
2003/03
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CD:大黒屋光太夫
参考:\1,020
1993/08/20
()
著者:吉村昭出版社:新潮社
最終変更日:2006/08/02 07:48:33 / 最終変更者:634 / 提案者:634 (更新履歴)
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1. 2006/08/02 とても良い by 634 [編集・削除/削除・改善提案//論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿]
評価履歴[良い:1380(50%) 普通:541(20%) 悪い:851(31%) 推薦人:51 推薦評価:165] / プロバイダー: 21108 ホスト:21039 ブラウザー: 5234
「おろしや国酔夢譚」を書いた井上靖や、数多くの歴史物を書いてきた司馬遼太郎と並び、とうとう、この作品の吉村昭も鬼籍に入られてしまったけれど、独自の視点による記録文学は、吉村氏ならではであり、こういった作品からも、そんな吉村氏の制作への意気込みが感じられる。

ある日、予想もしない事態に巻き込まれ、苦しい長期間の漂流生活を送って、異国に流れ着く。しかし、そこで日本に帰れる訳ではなく、異国で奮闘し、その中に馴染んでいくしかなかったという光太夫達の苦闘と苦難は、後の第二次世界大戦後のシベリア抑留のそれとは似て異なるが、ある意味同じ位ハードだったのかも知れない。

異国で次第に米が食べられなくなっていき、望郷の念を抱きつつ、一人、また一人と仲間達が異国での生活と孤独に耐えかねて死んでいく・・・という重さは筆舌できない思いであっただろうし、実際に遠く離れた知り合いもいない場所で孤立してみなければ判らない気持ちだと思うし、心を開いてきた仲間達も・・・という点も本作ならではのハードさと、当時の日本とロシアの冷え切っていた以前の関係という部分を突いているといえよう。もし、今のように四島問題などでギクシャクはしながらも、お国づきあいができるのであれば、本作のような話はなかった訳だし、大黒屋光太夫という人物にこれほどクローズアップが当てられることはなく、一人の優秀な商人船乗りという形で、歴史に名を残さなかったかも知れない。

そういった開かれた時代ではない世情を本作では描いているし、開かれていない日露関係・・・という部分を色々な点で考えさせてくれるし、鎖国時代の日本の外国船打ち払い例の為に外国から命からがら帰国した光太夫を見る視線は暖かいとは到底言えぬものであっただろうし、今流で言う"自己責任"などという言葉をなすりつけられてバッシングされていたという事件があった事を考えると、上の人間が下の人間の苦労を全く判っていないという点を改めて突きつけているのかもしれない。そうだからこそ、ようやく帰国を果たした光太夫の姿が痛ましげに見えた。誰も、その帰国を心から喜んではくれなかったのだから。

外の視点に目を向けなければならないことと、外の世界を見てきた人間達に対し、自分達だけの世界に閉じこもっている連中が、そういった人々を排除したがっているという人間であり、それこそが自分達にとって必要なことと、同時に愚かな事が出ているといっても良いし、また、今でも人間は外圧がなければ大きく変わることができないのだという点を本作の中でも描いていると言えよう。

今のようにパソコンはおろか、電話や手紙すら届かなかった時代だった事を思えば、光太夫達の苦難と苦闘は今の人間には判らないものだと改めて思ってしまうし、また、帰ってきた自分達に対し、お偉方は冷たいという部分も本作から、そして正史から採ったのだと、改めて思う。
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