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小説評価: 433位 <= 434位(2,343作品中/偏差値50.35) =>435位

覘き小平次 (小説)

読み仮名: のぞきこへいじ
総合情報評価
(評価投稿)
懇談室画像/壁紙商品
(本/漫画)

直近発売の本/漫画: 2005/02 ()覘き小平次 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)
本/漫画(2件)
売上/新着
77060
新書:覘き小平次 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)

参考:\1,050
2005/02
()

1.小平次の幽霊という妖怪
267915
単行本:覘き小平次

参考:\1,995
2002/09
()

1.生きるということは、綺麗ごとでは済まされない
著者:京極夏彦
出版社:中央公論新社
最終変更日:2004/09/15 01:44:57 / 最終変更者:もろっち (更新履歴)
評価統計(1日1回定時に更新)
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1. 2007/06/03 とても良い by 遠野 [編集・削除/削除・改善提案//論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿]
評価履歴[良い:232(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%) 推薦人:12 推薦評価:28] / プロバイダー: 28399 ホスト:28449 ブラウザー: 4184
第16回山本周五郎賞受賞作。生きながらにして死んでいる――一寸五分の隙間から世間を覗く男、小平次を主軸に据え、そこから糸を張り巡らせるように物語は展開してゆきます。
細やかに章分けされ、視点も頻繁に変わる本作。頁が進むにつれ、それぞれの繋がりが、構造が見えてくるのが、何とも愉しい。
「巷説百物語」と関連のある作品ですが、当該作品を知らなくても、読書にさしたる支障はないと思われます。ですが、既読であればその分、より本作を楽しめるのも確か。両作品ともに未読であるならば、「巷説〜」シリーズを先に手に取ることをお勧めします。

作中、さまざまな人物が、生々しく蠢きざわめきますが、中でも主人公である小平次の特殊さ、特異性を顕す筆が凄まじい。京極氏の、鬱々とした人間を描く技量には、常ながら感嘆させられてしまいます。
まさか、あれ程に奇異な人物に、共感を覚えてしまうなんて! 物語が開けるに従って、彼の内面や輪郭が明らかになってゆく頃には、好意と愛着まで感じるように(笑)

思うに――小平次的な要素は、意外と多くの人が隠し持っているものなのかもしれません。けれど、閉じ篭ってしまうわけにはいかないから、分からなくても言葉にして、嘘をついてでも厚みを増して、世間との折り合いをつけているのではないだろうか、自覚の有無は兎も角として――と、ちらりと過ぎってみたりも。

彼を大嫌いだ、薄気味悪いと貶し倒しながらも、決して追い出そうとはしないお塚のキャラクターも、興味深かった。彼女の行動理由、内面は、朧にも理解出来ないのだけれど、徹底的に首尾一貫したその姿勢は、結構好ましかったです。傍から見れば、どうなんだこの夫婦、といったところでしょうが、この二人は結局、この形状に落ち着くものなのだなあ。妙に納得させられてしまいました。

最近、木幡小平次絡みの作品に接する機会があった為、馬蹄や沼、指や蚊帳など、重なるキーワードが出てくる度に、内心にやりとしておりました。それにしても、単行本見開きの北斎の浮世絵も、彼の作品をモチーフにしたものだったとは。美術の教科書等で度々見ていたにも拘らず、頭の端のも上りませんでした……。
鈴木泉三郎の「生きてゐる小平次」、それより制作された同タイトルの映画も、是非に触れてみたい。

登場人物の在りようは陰鬱ですし、展開そのものには、それ程驚かされる事もありませんでした。(彼の設計図は、物語途中で終焉を迎えていますし)
ですが、何かしら侵食されてゆくような小説です。あとを引く、とでも言えば良いのでしょうか。小平次の内面世界は、もしかしたらクセになってしまう代物であるのかもしれません(笑)

廻らされた糸と、登場人物の絡み合いが、秀逸な小説でした。随分前に読んだきり、記憶もあやふやな「巷説〜」シリーズも、早いところ読みかえしてしまわねば。
2. 2005/03/27 とても良い by 暴走天使 [編集・削除/削除・改善提案//論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿]
評価履歴[良い:85(70%) 普通:7(6%) 悪い:29(24%)] / プロバイダー: 3733 ホスト:3544 ブラウザー: 5234
今回、メインに登場する又市一味は…待ってましたの事触れの治平の旦那です!又市が、治平と組んだ最初の御行が、この「覘き小平次」に関わってきます。九化けの治平の異名をとる巧みな変装術も、巷説シリーズよりも前面に押し出されています。
事件の裏で見え隠れする又市、治平の影!ファンにはたまらんですよ。
また、又市一味となるまえの徳次郎も登場します。徳次郎、じつは二十代みたいです……
ええ…とにかく、治平です。
ただの変装爺だって?いやまあ、そうなんですけどねぇ・・・
しかぁし!しかぁしです。
治平の魅力はそんなんではないのでありますよ。盗賊であったばかりに、足を洗う際、妻子を殺され、世捨て人となった治平。巷説では語られない治平の心境が描かれています。
偶然の治平と小平次の邂逅は、各々の見方を変化させます。似たもの同士なんですね、この二人。で、そこで、治平の、心の裡をさらけだした言葉が紡がれていくわけですが、治平ってなぁ、やっぱ只者じゃないね。
3. 2004/09/15 普通 by nack [編集・削除/削除・改善提案//論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿]
プロバイダー: 16614 ホスト:16432 ブラウザー: 3875
大根役者(?)の「小平次」は、妙に陰気で無口な男であった。家の押入棚に入り込み、襖の隙間から女房の姿を見ているような男であった。しかし、唯一幽霊役だけは評判が良く、奥州まで出向くことに・・・
小平次の薄気味悪さだけではなく、傍役の登場人物も陰気&無気味。ひと昔前の怪談映画をもう少し格調高くしたような小説世界かもしれません。ひょっとして映画化したら楽しい作品かもしれません。小平次の妻「お塚」の艶容で気丈な姿は絵になります。

ただ、小説としての完成度は高くても、いまいちノリが悪い。
作者は「嗤う伊右衛門」で怪談話の新機軸を打ち出し、今までの主人公のイメージを覆すような描写をしたのですが、本書も同様の手法なのではないかと思う。ただ、その手法は先が読めてしまう展開を伴うので、スリル度からいけば「???」なのです。

まあ、「嗤う伊右衛門」を読んで「面白い」と感じた人は、間違いなく楽しめる。
4. 2004/09/15 良い by 蔦屋 [編集・削除/削除・改善提案//論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿]
評価履歴[良い:121(95%) 普通:6(5%) 悪い:0(0%) 推薦人:6 推薦評価:8] / プロバイダー: 3463 ホスト:3553 ブラウザー: 3874
主人公の小平次は、「影が薄いのにとても濃いキャラクター」、とでも言いましょうか。
柳に風、という感じで、キャラクターとして何かを主張するわけでもないのに、ただ「そこにいる」というだけで存在感をもつキャラクター。「事触れの治平」との会話のシーンで、わずかながらこの人物の輪郭がおぼろげに見えてくる。
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