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[文学]蛇行する川のほとり


だこうするかわのほとり / By the Winding River (Dakou suru kawa no hotori)
文学総合点=平均点x評価数1,737位/3,067作品中(総合2/偏差値48.08) 1,736位<= =>1,738位
2002年文学総合点51位/110作品中 50位<= =>52位

直近発売の本/漫画 2010/06/25 ():蛇行する川のほとり (集英社文庫) 580
本/漫画(6)
売上/新着
42804
文庫:蛇行する川のほとり (集英社文庫)

580
2010/06/25
()
134444
単行本:蛇行する川のほとり

1,890
2004/11
()
229783
文庫:蛇行する川のほとり (中公文庫)

620
2007/06/25
()
776569
新書:蛇行する川のほとり〈2〉

500
2003/04
()
779625
新書:蛇行する川のほとり〈1〉

500
2002/12
()
852637
新書:蛇行する川のほとり〈3〉

500
2003/08/26
()
    
評価統計
評価平均良い(1.00 pnt)
評価総合点2.00
文学順位(総合点)1,737位(3,067作品中)
偏差値(総合点)48.08

人数0020000
割合0.0%0.0%100.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
加算分布0%0%100%100%100%100%100%
分布要約100%0%0%
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作品紹介(あらすじ)

憧れの存在であった高校美術部の上級生・香澄と芳野の二人から、夏休みに演劇祭の舞台背景画を描き上げるための「合宿」に誘われた毬子。胸躍らせて「船着場のある家」に赴いた彼女を待ち受けていたのは、遠い夏の日に封印されたはずの秘密だった……。

著者:恩田陸
出版社:中央公論新社
装画:酒井絢子(単行本、文庫版のみ)

新書版1・・・2002年12月発行
新書版2・・・2003年4月発行
新書版3・・・2003年8月発行

四六判単行本・・・2004年11月発行

文庫版・・・2007年6月発行
日本 開始日:2002/12/10(火)
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日本1,70422
海外36900
最近の閲覧数
713001002
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最終変更日:2008/04/17 / 最終変更者:遠野 / 提案者:遠野 (更新履歴)
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2008/04/27 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:792(58%) 普通:430(31%) 悪い:147(11%)] / プロバイダ: 18384 ホスト:18446 ブラウザ: 6287
抽象的な表現がこの作者の持ち味なのかもしれませんが、
ちょっとついていけない部分があります。

【良い点】
文章が綺麗で、雰囲気がありますね。

【イマイチな点】
( 1 ) 第二部のラストで、ある出来事が起きるのが、唐突に感じられました。

( 2 ) 過去の事件に関してですが、このような事件に遭遇したことがないので、
大きなことはいえませんが、登場人物の行動にリアリティを感じません
( あくまでも小説として捉える分には、許容範囲とは思いますが …… ) 。

【総合評価】
事故は偶然 ? 何か、無理矢理な展開のようにも感じ、
文章の綺麗さに誤魔化されているような印象も受けます。

つまり、真相は最初から目の前にあるのに、
ただ単に、登場人物がそれを隠していただけという気もしますね。
どちらかというと、もっとファンタジー要素を減らして、
純粋なミステリとして読みたかったという思いがあります。

評価は、 「 普通 」 に近い 「 良い 」 としておきます。

2008/04/16 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:250(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダ: 28399 ホスト:28393 ブラウザ: 4184
ふた昔まえ位の、少女漫画を思わせる雰囲気(勿論、悪い意味ではありません)の小説です。
3冊に分かれた新書版として発行さえれた後、単行本として一冊に纏められ、更にその文庫版、と云う流れで世に出た作品ですが、手に取るならば作品の形式上、新書版がベスト。コストパフォーマンスは良くありませんが(笑)、一冊ごとに語り手が変わる造りである為、物語世界に馴染み易くなること請け合いなのです。
余談ですが、新書版は本自体の質感や手触り等、独特で良い味があります。酒井駒子氏による、単行本以降の表紙イラストなどが、素晴らしいものであることも、添えさせていただきます。

繊細さとノスタルジックの同居した、現実的ではない、きれいな少年少女の集まり、実現は難しいであろうシチュエーションが、しなやかに生きています。第一章はそれが特に顕著。あらゆるものを取り込んで、すこしずつ零しながら、憧憬を抱かせる筆が見事でした。
揺らぐ感情の描写など、とても秀逸。人の心を突き詰めて突き詰めて、抉る程の鋭さを見せながらそれでも尚、一定の美しさを損なわない筆は流石です。

ただ、惜しむらくは、序盤の素晴らしい繊細さが持続しなかった事でしょうか。(新書版形態において)一冊を一章とし、その度に語り手が変わるという性質上、ある程度散漫になってしまうのは仕方ない事なのかもしれません。しかし、一章の鞠子のパートで鮮やかに表出されていた、繊細な不安を伴う描写の妙が、冊を重ねる毎に薄れてしまっているのは、どうにも切ないのです。

ここからは、極々偏った私見である事を断った上で、書かせて頂きますが、第三章は、真魚子に語らせるべきでは無かったのではないでしょうか。スパイス程度に短く入れるのならば兎も角、一章丸ごと持たせてしまう行為は、それまで積み上げてきたバランスを砕く行為であるように思えてなりません。
関係者のみで、内側へ内側へ、濃度を増しつつあった物語が、三章に踏み込んでのち、中途半端に拡散した印象を受けてしまいました。

完全に閉じきる物語のみが、良いものだとは思いません。どこかに風穴を開け、新たな展開を促す事が必要となる事も、あったのかもしれません。
けれどそれによって、これまで構築してきた世界を崩されることは、それを好いた者として、あまりに遣り切れない。
著者の作品を読んでいて、度々感じるのですが――序盤の美しさや緻密な雰囲気が、終盤に入って、掌を返すように変容を遂げることは、確かに面白い効果を齎しもするのでしょう。けれど、あまりの唐突さに、呆気にとられ、困惑させられてしまうこともまた、多くあるのです。
特に本作はそれが、残念な方向へ傾いてしまった感があります。散漫になりつつはありましたが、概ね、好ましい空気で通されていただけに、もっと素晴らしいもの、響くものをを読めたのかもしれない、と思うと、残念でなりませんでした。

ただ、終章の香澄の物語は、とても美しかった。僅かな頁の中に、すずやかな淋しさが輝く。
切なくてきれいで、あまり救われないのだけれど、それでも救いに満ちているような、不思議な気持ちにさせられました。
夏の朝の匂いを織り出すような清冽さが、切なく良かった、です。

本作を初めて読んだときは、まだ夏は始まったばかりだったのだけれど、頁を閉じたとき、ひとつ、季節が閉じてしまったような感慨に、囚われてしまいました。
辛口にならざるを得ない部分もありましたが、それでも、触れることが出来て良かった、と思える作品のひとつです。

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