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英語タイトル: Please my melody
[獲得推薦数:1] 2006/05/08 良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by 37moto 評価履歴[良い:99(99%) 普通:1(1%) 悪い:0(0%)] / プロバイダー: 271 ホスト:40 ブラウザー: 7291
マリーランドから悪事を働くために地球にやってきたクロミとその子分のバクを追いかけて来たマイメロ
ディ(マイメロ)が引き起こす騒動と、マイメロの居候先となった夢野家の三姉妹の恋模様が織り成す、シ
ュールなラブコメディ。サンリオのキャラクターがベースだが、物語はオリジナルな構成。好評も手伝っ
て続編が製作される。
曲がりなりにも子供(幼児)向け作品の体裁を保ちながら、ここまでシュール(もしくはブラック)な展開
を見せるTVアニメはこれまでありそうでなく、善悪または好みは別として、ちょっとしたエポックメイ
キングになっていることは認めるべきだろう。その上で本作が作品として体をなしているかどうかが問
われるのだが、個人的には正直に言うと微妙なところ。にもかかわらず本稿で取り上げるのは、本作で
描かれた世界の懐の広さに惹かれたからに他ならない。同じブラックでも「クレヨンしんちゃん」とは
微妙にノリが違う(視聴者に優しい)ところがうまい。
本作の特徴と言うべき他の作品のパロディは、その換骨奪胎ぶりの見事さに感心してしまう。シリーズ
化された「ハウル」・某俳優と監督といったところから「北斗の拳」まで、それを知っているなら気づ
かずにはいられない(笑)引用の数々は、TVアニメにおけるパロディの限界に挑戦しているようで、なか
なか意欲的。こういう展開に拒否反応を起こす方には本作は耐え難いと思うが、一方で単に引用元の語
法を模倣するだけでなく、そこに作品独自の世界観を映しこんだ点を評価したい。また、「北斗の拳」
ではスタジオライブを作画に起用するなど、目立たないながらも本家筋に敬意を忘れない点もよい。
こうした作りこみのうまさはオリジナルエピソードでも散見されるが、それが基本的に子供の視点で描か
れた回に多いことが嬉しい。お母さんに会いたいとサンタクロースに夢を託すときにはちゃんとサンタさ
んが裸でウィンクするといった、シュールな芸の細かさも必見(笑)。
クロミノートに代表される、マイメロとクロミの独特な関係を作品の土台にすえた点は、年長者から見る
と賛否両論あるが、本来の視聴層である子供たちはあのブラックさを冷静に受け止めているようで、興味
深い。「意図しない悪」というキャラクターベースのマイメロが主役を張るという展開を1年間続けられ
たのは、ちょっとあくどい部分もあるが、子供の持つ「ワンダーランド」の世界をとことん利用できたか
らこそ。
そこに乗っかる形で描かれる夢野三姉妹の恋物語は、小さな子から見た三姉妹の年齢に応じた形で描かれ、
手堅い仕上がりになっており、これが物語に最低限の安定感を与えていることに留意したい。ヒロイン・
歌とその思い人柊先輩との関係は、物語が進むにつれ様々に変化してゆく。が、それでもやっぱり柊先輩
は大切な人、という切なさがきちんと描かれているのもポイント。彼女らを取り巻くサブキャラクターの
バラエティも楽しかった。
声優陣は決して派手ではないが、世界観にあった仕事ぶりで安心できる(本作に必要なのは異常な世界で生
きる根は普通の女の子の姿だと思うので、筆者としてはあの演技でOKです)。マイメロの「もーっとおねが
い」「もーっともっとおねがい」が成立するのは、佐久間レイあってこそ。また、クロミが柊のダンスパー
トナーとなる際の竹内順子の演技もお見事(彼女が普通(?)の人間の女性を演じるのは珍しいかも)。余談な
がら、良心的なDVDの価格設定も評価すべきでしょう。
クライマックスでのぶっ飛んだ進行など、いろいろと問題があることは事実。だけど、こんな作りの子供
向けTVアニメはもう登場できない(本作がやってしまったから)のもおそらく間違いないところ。好みは別
として、それをひとつの世界として作り上げたことは、きちんと評価すべきだと感じる。
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