地獄少女 二籠(ふたこもり)(アニメ)
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2008/11/16 悪い [編集・削除/ この評価を推薦]
by シグマル 評価履歴[良い:3(43%) 普通:1(14%) 悪い:3(43%)] / プロバイダー: 21169 ホスト:21342 ブラウザー: 8090
1期視聴した上での2期視聴。
話の大筋は「怨み」を抱く依頼者の依頼を聞き届けて標的を地獄送りする、という前作と変わらない
フォーマットを踏襲している。正直、視聴開始当初はマンネリ気味にオムニバスを作っているという
印象があった。というのも、ドラえもんや名探偵コナンなど、子供向けのご長寿番組とやってることと
何ら変わらないと思ってしまったからである。番組を延命するために意図的に話の核心に近づかない
手法を取っているような、停滞感とでもいうべき進歩のなさに辟易した。
制作側がそういうご長寿番組を目指しているのなら、この作品を視聴する意義がなくなってしまう。
しかし、本編の横の拡張として、三藁が地獄少女に付き従う経緯を描いたサイドストーリーや監視者きくりの登場があり、
あいの表情が多様化したことや標的を地獄送りする際の演出を各話ごとに変化させたりと、
前作で噴出した閉塞感を打破する努力は見てとれる。その部分は評価したいと思う。
「悪魔の子」編はこれがクライマックスにふさわしいかどうか、正直微妙である。
とある山間に位置する新興住宅地で失踪者が相次ぎ(実際は地獄送り)、それを両親殺しの嫌疑を
掛けられている少年のせいにすることでスケープゴートに仕立て上げる、というくだりである。
少年に濡れ衣を着せるにしても何らメリットがないし、死後地獄送りされる恐怖感を解消するために
少年を虐めるにしても論理が飛躍しているように見えなかったし、地獄通信にアクセスしていない科学的領分にいる
であろう一般人でさえ失踪者続出を少年のせいにするのはおかしいのではないのか、と冷ややかにしか見れなかった。
それに加えて、局地的な地獄送りのインフレは演出としては不適切で過剰であったと思う。ただ、時として群集心理は
非情なもので人柱を求めようとする。責任転嫁というか、人間の中にある原始的な愚かしさは分かる気がする。
ともあれ、謂れのない迫害を受けている少年と人間であった頃の地獄少女の境遇がリンクし、憎しみの連鎖が終わらない、
という最悪の状態へと進行する。とうとう少年は地獄送りされてしまうのだが、お役目を担っていた地獄少女は掟を破り、
少年を地獄送りから救い出す。少年を巻き込んだことへのけじめとして、また憎しみの連鎖を止めるために
自分が行ってきたお役目への罰として、自己犠牲を選択して物語は終わる。後味が悪い結末で好きになれないが、
地獄少女の責務に苦しんだあいの葛藤は理解できなくもない。
【1期2期視聴しての総評】
掘り下げ感が浅い。地獄少女の全容を解明するための伏線がやはり少ないし、是が非でもエピソードを
一話で完結させようとするために生じる構成の矛盾と強引さ、低年齢層に通用してもメインの視聴者層が
感服するほど筋が通っているとはいいがたい設定の稚拙さは残念ながら改善されておらず、2期(計52話)も
使って主人公の地獄少女の人物像が確立していないのも最大の懸案事項と言える。
毎週違った「怨み」の形を紹介し、依頼者と標的の愛憎関係(それが義憤であっても、不条理であっても)を描くことが
本作の見せ場であるのかもしれないが、それ以上に優先されるべきは地獄少女とは何か、という情報提示である。
地獄少女の生い立ちやお役目に就くエピソードは1期の終わりで集中的に描かれたが、逆に集中的な情報提示は
バランスが悪いとしか言いようがなく、演出の失敗であると断じざるを得ない。
例えば、「怨み」話の回と地獄少女陣営の話の回を交互に織り交ぜることで作品のタテの伸びと
ヨコの拡がりを作ることができるし、エピソードを前編後編に分ければ重厚かつ緻密に作ることもできるし、
手法はたくさんあるはずだ。
2クールも尺を持っているのだからそのような試みは可能であるのに、当の制作側はバンクシーンを多用する
オムニバスしか作っていないという有様。
1期は実験的な意味合いがあったことを鑑みれば致し方ないかもしれないが、2期で進歩がないのはどうにもやり切れない。
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