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宇宙戦艦ヤマト


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読み仮名: うちゅうせんかんやまと / 英語タイトル: Space Battleship Yamato (Space Cruiser Yamato / Uchu Senkan Yamato)
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[獲得推薦数:1] 2006/01/20 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by 神 賢一 評価履歴[良い:48(83%) 普通:5(9%) 悪い:5(9%)] / プロバイダー: 7706 ホスト:7387 ブラウザー: 5234
それまでアニメーションは小学生以下の子供が見るものとされていた世間一般の認識を大きく覆し、特に中高生を中心に人気を博し、社会現象にまでなった第一次アニメブームの立役者的存在である。
一般に松本零士の代表作アニメと言われているがこれは正確な表現ではなく、『宇宙海賊キャプテンハーロック』や『銀河鉄道999』と異なり漫画ありきの作品ではない。西崎義展氏の企画原案を元に松本氏が製作総指揮・監督を務めたというものである。松本氏の手による漫画版もあるが、作風としては『銀河鉄道999』に近いものであり、アニメ版の『宇宙戦艦ヤマト』の雰囲気はあまり感じられない。

本作品は当時の戦闘物アニメーションの例に漏れず基本線を勧善懲悪によって構成している。すなわち、地球に対する侵略者であるデスラー総統率いるガミラス帝国(モデルは明らかにドイツ第三帝国であるが)と、侵略を阻止するために立ち上がるヤマトのメンバーという構図である。
本作の時点では、デスラーと古代は後のような宿命のライバルでありながらお互いを最も優れた戦士であると認め合う友、という関係ではなく、純粋に敵味方の存在であった。
しかしながら、ガミラス帝国の地球侵攻は本星が居住不能になった異星人の移民のための侵攻と言う、後のロボットアニメなどで見受けられるプロットは日本では本作がルーツと見られ、本作以降のアニメは異星人の侵略に対し領土拡張以外の明確な理由付けを求められるようになるなど、ドラマツルギーの転換点であったと言えるであろう。

物語の舞台は広大な宇宙空間であるが、ドラマとしての舞台はヤマト艦内を中心に描かれたこともあり、常時10名を超える主要人物がヤマト第一艦橋をはじめとした艦内において物語を繰り広げていく。
余談であるが、艦の主要メンバーである島、真田、森、南部、太田、徳川、加藤、山本と言ったメンバーは戦国武将を由来とし、続編で登場する二代目機関長の山崎、空間騎兵隊隊長の斎藤と歴代艦長となる沖田、土方、山南は新撰組隊員が由来であるのは有名な話である。
これら多彩なキャラクターが織り成すドラマは、本作品で絵コンテを担当した富野由悠季の『機動戦士ガンダム』などに通じる人間群像を呈し、大河ドラマ的な雰囲気を醸し出している。
また、キャラクターの個性も多様であり、それぞれの主要キャラクターに特に中高生の女性を中心に固定のファンがいたと言う、現在のアニメーションにおいてはごく当たり前のことが本作品で先駆けとして行なわれていた。
戦闘においても従来のヒーロー物で必殺技に当たる波動砲で締めるという「お約束」踏襲ではなく、主砲やブラックタイガー隊と言った直接攻撃手段やトリックに近い作戦など、多彩な戦法で切り抜けることで、当時としては画期的な表現の選択であったと言えよう。

現在の作品と比較すると作画やメカ設定などの点で見劣りしてしまう部分はあるものの、秀逸なドラマ性は決して陳腐化することなく、物語として現在視聴しても本作は充分耐えうる作品ではないだろうか。

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