漫画総合点ランキング: 1,019位/4,176作品中 (総合点5.01/偏差値49.59) 1,018位 <= =>1,020位
漫画1970年総合点1970ランキング: 3位/6作品中 2位 <= =>4位
[他形式: RSS/携帯版/English]
英語タイトル: Thecrater
2006/10/31 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by 634 評価履歴[良い:1420(50%) 普通:558(20%) 悪い:868(30%)] / プロバイダー: 21108 ホスト:21222 ブラウザー: 5234
手塚版「世にも奇妙な物語」とか「アウターゾーン」ということに相違はない(もっとも、その二作品だって、本作のずーっと後の話なのだが。)けれど、それよりも遙かに娯楽性と心理性を着いている短編良作作品だといえる。
その内容に関してはショートホラーやサイコサスペンス的なものがあったり、色々と良くも悪くも手塚作品らしく、人間の深層心理にも迫っていたりという具合に本作は見ていて楽しくもあり、怖くもあった(といっても、他の恐怖漫画のような怖さはないのだけど)。
そういう具合で非常に印象深い作風だったのだけど、戦中派らしい手塚治虫だけに内容的にシビアなものがあり、相手に特攻して英雄に祭り上げられていた青年が生還した時にバッシングを浴び、軍から隠されて「もう一度英雄として敵と戦って死んでこい!!」というのは末期の日本軍のそれに通じる人命軽視と「生きてりゃ犯罪者、死ねば英雄」という部分にも繋がったりと非常に辛辣な形で軍国化を批判している作品が興味深く、最後には生きることに疲れた青年は自分を死地に送り込もうと躍起になる連中を道連れに・・・・・・という後味の悪い形で終わるのだけど、こういった後味の悪さは人間社会や戦争社会というものの欺瞞と脆さを付いているし、その他の作品であっても、辛辣な内容があったりという具合に観る人を離さない手塚作風が活かされている作品だといえそう。
本作のような短編ホラーやサスペンス的内容の作品は今では少年誌ではあまり見られなくなってしまったように思えるのだけど、ショートホラーやヒッチコック的な徐々に気味が悪くなるタッチというのを作風に活かしており、手塚治虫という人物の非凡さを改めて知るきっかけも与えてくれるのかも知れない。
評価投稿 / 作品DB目次
この作品の全ての書込みを表示する