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雲のむこう、約束の場所


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読み仮名: くものむこうやくそくのばしょ / 英語タイトル: The place promised in our early days (Kumo no Mukou, Yakusoku no basyo)

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2007/04/01 良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by herba 評価履歴[良い:158(76%) 普通:25(12%) 悪い:25(12%)] / プロバイダー: 45782 ホスト:45665 ブラウザー: 7297
お話としてはせつなくも美しい青春の恋を描くセカイ系といった印象。冒頭の「いつも何かを失う予感がする」がラストにつながる。
そもそもコンセプトが叙情作品なのでテーマがどうとか書くほどでもない。語り口が合うかどうかで好みが別れてしまうだろう。予定調和へと至る夢のようなお伽話を純然たるファンタジーとして楽しむものと解釈している。確かに独白など表層的と受け取られる面は感じる。けど、そこを補って余りあるほどに映像(特に光の表現)と環境音による雰囲気の表現がすばらしく、非凡な独自性を感じる。電車の動きにシンクロした車内の反射、陽炎、船内で聞こえてくる波の叩く音、空高く聞こえるジェット機音、遠方の雷鳴…、日常での細かい部分まで実に行き届いていて心象に残る。空高く舞うラストなんか趣は違うけどラピュタを想起させられる。

ただし、個人的に不満なのが BGM 。場面に合わせてそれらしき曲は流れるのだが、センスが叙情風味一辺倒というか、お行儀良過ぎて深みが感じられない。趣味に合わんと言ってしまえばそれまでなんだが。

セカイ系の見せ方としては一つのやり方。現実味を帯びた舞台やリアルな描写は「平行世界」としての夢/ファンタジーの実在感を作り出すためにあり、 SF や舞台設定もあのどこまでも高くそびえる塔 -「約束の場所」- をこの世界の中に埋め込む仕掛けとして存在する。セカイよりサユリ優先に走るヒロキとタクヤ、やってることはヤバいが、そもそもこのリアリティを持たせた世界でサユリがセカイの行方を左右するあの塔とリンクしている事自体が異常なのだ。しかもその辺の説明だけは観念的。実はその辺りが行動のヤバさを払拭しているように感じる…道理や理屈は拒絶されてしまう感じだ。

それよりなにより、サユリが愛らしいじゃないか! 雰囲気作りが有効に機能している。実は最も描きたかった部分はここですかね?
つーことでサユリ+映像+環境音に一票。

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