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小説2006年総合点2006ランキング: 6位/102作品中 5位 <= =>7位

終末のフール(小説)


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読み仮名: しゅうまつのふーる / 英語タイトル: The fool of end (syuumatsu no fu-ru)
総合
評価(投稿)
日記
2007/03/29
懇談室画像/壁紙商品
(本/漫画)
直近発売の本/漫画: 2007/12/19 ():終末のフール (ヤングジャンプコミックス) \680
本/漫画(2件)
売上/新着
4477
単行本:終末のフール

参考:\1,470
2006/03
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1.心が温まりました。

コミック:終末のフール (ヤングジャンプコミックス)

参考:\680
2007/12/19
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1.ふーん感覚
作品紹介(あらすじ)

「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。秩序崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は……。
表題作のほか、「太陽のシール」「篭城のビール」など全8編を収めた連作短編集。 (Amazon「MARC」データベースより)

著者:伊坂幸太郎
出版社:集英社
発売日:2006/03/30(日本)
最終変更日:2006/09/15 23:44:33 / 最終変更者:遠野 / 提案者:遠野 (更新履歴)
評価統計(1日1回定時に更新)
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日本とても良い(2.33)178位55.6113.98 

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2008/03/14 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿/]
by ラウンド1 評価履歴[良い:22(63%) 普通:0(0%) 悪い:13(37%)] / プロバイダー: 21766 ホスト:21529 ブラウザー: 9646
伊坂幸太郎は正直言ってそんなに好きじゃないんだが(作者の価値観が少々幼いのが、文面から伝わってくる)、この作品は不思議と楽しめた。絶対絶命の危機が迫った時、人間はどうするのか?という興味深い主題に惹かれたからかも知れない。
短編がいくつか収録されてて主人公は短編ごとに違うため、それぞれの小惑星に対する想いを興味深く読めた。中でも「鋼鉄のウール」の苗場さんの日々の生き方とそのポリシーには頭をガツンと殴られた気分になった。
物語が全て根底で繋がっているのも遊び心に溢れており、かつ主題の収束にも一役買っていた。この構成力はさすがと言ったところか。
2007/05/05 最高! [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿/]
by オルタナティヴ 評価履歴[良い:255(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダー: 32756 ホスト:32732 ブラウザー: 2771(携帯)
今大人気で新鋭の作家とも言われている伊坂幸太郎氏。実は自分は読んだことがなかったので、本作が記念すべき一冊目となりました。
結論から言うと物凄く面白かったです。設定が斬新というのもそうなのですが、何と言うか不思議な雰囲気が漂っており、心地良く感じました。
短編全てが見応え満点でしたが、その中でも特に「演劇のオール」が気に入りました。擬似家族、ベタなんですけどこういうのに弱いんですよね(笑)。
終末の日が近付いても、「生き方は変わらない」と言えるだけの強さに憧れを覚え、また自分もそうありたいと心から思いました。素晴らしい小説です。
2007/04/29 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿/]
by ハロバグ 評価履歴[良い:21(75%) 普通:2(7%) 悪い:5(18%)] / プロバイダー: 1676 ホスト:1466 ブラウザー: 6287
読み終わった後、なんだか良くできたオムニバスの映画作品を見たような気分になる小説です。
作品内の登場人物がつながっているように、各作品どうしが少しずつつながっているのもいい。
「篭城のビール」の事件が「演劇のオール」の2人の出会いのきっかけになっていたり、
「天体のヨール」でデートに出かける「冬眠のガール」が出てきたり、
「深海のポール」で、いろんな人がベランダに出ていたり・・・。
そのたびに、前の作品を読み返したくなり、結果的に何度も読んでしまいました。
「深海のポール」から印象に残った台詞を1つ。

「じたばたして、足掻いて、もがいて。生き残るってそういうのだよ、きっとさ」
2007/03/22 最高! [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿/]
by Fake 評価履歴[良い:160(56%) 普通:36(13%) 悪い:89(31%)] / プロバイダー: 37856 ホスト:37921 ブラウザー: 7321
伊坂幸太郎はこの作品で一つレベルを上げたな。ミステリだけじゃなくて、純文学みたいな話も描けるコトをこの作品で証明してるし。
三年後なんて中途半端な時間が残されている中、残りの人生をどんな風に生きてくのかっつーのは面白い着眼点だし、考えさせられた。
何つっても「鋼鉄のウール」が最高。他のも面白かったけど、コイツに伊坂さんのメッセージが詰まってるんでこの話だけでも読む価値アリ。
読み終えた時、小惑星とは無縁の現実に違和感を感じてしまうくらい、この世界観に浸ってしまった。伊坂幸太郎の今後を期待させる傑作だ。
2007/02/17 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿/]
by SOUTA 評価履歴[良い:143(57%) 普通:47(19%) 悪い:60(24%)] / プロバイダー: 11123 ホスト:11319 ブラウザー: 6342
「8年後、地球に小惑星が衝突する」と告げられてから5年が経過し、残り3年で世界が滅亡するという状況下にいる人々の様子が描かれた短編集。
設定が秀逸。“世界が終わろうとしている瞬間"ではなく、“3年間の猶予が残されている状況"というのは極めて斬新だと思います。混乱が沈静化し、一旦落ち着きを取り戻した小康状態の世界の中、3年後に“終末"が来る事を知っている人々が残された日々をどう過ごすのか・・・と、強く興味を抱きつつ読めました。
収録されている短編の内、特に印象に残ったのは『太陽のシール』、『鋼鉄のウール』、『冬眠のガール』、『深海のポール』の4つでしょうか。

『太陽のシール』

ずっと子供を授からなかったのに、残り3年という時に妊娠したと妻に告げられた男性の物語。
優柔不断な富士夫に取ってはまさに究極の選択(笑)。土屋の姿に感銘を受け、一大決心をする富士夫は普通に素敵でした。オチも爽快。

『冬眠のガール』

両親が亡くなってから3つ掲げた目標の2つをクリアしたが、「恋人を見つける」という新たな目標を立てた少女の物語。
鈍くて少し変わってるのですが、打算や見栄とは無縁の美智が愛らしかったです。・・・倒れていた男性には、例の文句で声を掛けたのでしょうか(笑)。

『鋼鉄のウール』

昔、通っていたキックボクシングジムに、あと3年だというのにトレーニングを続ける苗場さんと会長を見て、自身も通い直す事にした少年の物語。
どこまでもストイックな苗場さんがとにかくカッコいい。そして何より、読者の気持ちを代弁した様なある問いへの苗場さんの“回答"は震えました。

『深海のポール』

「皆が波に呑み込まれていく様子をそこから見物したい」と、マンションの屋上に櫓を建てている父親を持つ男性の物語。
これまでのほぼ全ての話に登場していたレンタルビデオ店の店長・渡部さんが主役。父親や妻の華子さんのキャラクターが魅力的で、“生きる事"に関する彼らの考え方には少なからず憧憬を覚えます。また、本作の締めくくりに相応しく、登場人物同士のリンクが巧く纏められていたのも思わず笑みが漏れました。

いずれの短編も、「もし終末の時を予告されたらどうするか?」と考えさせられ、またそれに対して何らかの“希望"を与えてくれる物語でした。ミステリーの様に何か大きな事件が起こるでもない(大前提となっている“終末"は除く)のに、ここまで魅せるとは見事の一言。ホントに才能豊かな作家ですね、伊坂先生は。
最後に、本作の中で私が一番印象に残った台詞を。

「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか? あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
[獲得推薦数:1] 2006/09/15 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/これだけ表示or共感/納得コメント投稿/]
by 遠野 評価履歴[良い:233(100%) 普通:0(0%) 悪い:0(0%)] / プロバイダー: 7995 ホスト:8082 ブラウザー: 4184
3年後に小惑星の衝突を控えた地球――仙台北部の団地に住まう人々の生活を描いた、連作短編集です。
地球が、即ち自分が滅んでしまう、その衝撃と混乱から何とか抜け出し、けれど次に来る「直前の混乱」には、まだ暫しの間がある。
滅亡発表から、実際に滅亡するまでの中間点。そんな小休止のような、奇妙に穏やかな時間と日常の、ひとコマひとコマが、とても鮮明に描かれています。
平やかでありながら、虚脱と疲労が滲んだ筆が、とても優れてます。私自身は地球滅亡どころか、大きな自然災害にも遭ったことが無い人間ですが、住人ひとりひとりの在りように、強い説得力を感じました。
強かであり、和やかであり、虚無であり。さまざまなカラーも愉しい、読み応えのある一冊です。

表題作である「終末のフール」は、断絶状態にある父と娘の、再会の物語。
「3年後に世界が終わってしまう」という設定が、前面に押し出されることなく、けれど、生活に完全に根を張った形で生きている。そのバランスの取り方が、秀逸な作品です。
父親の業の深さに、ぞわりとさせられたり、過去のことだと認識しつつも、憤りを感じてしまったり。上手い具合に、感情を転がされてしまいました。
しかし本編で何より際立っていたのが、彼らの息子であり兄であり(不和の根底でもあり)、10年前に自死を遂げた青年のエピソードでした。矢印も魔物も、心がほわっとくすぐったくなる。この感覚を、親が分かってあげられないのは、不幸なことだよなあ、とも、思います。
余談ですが、父子の仲直りって、結構こんなものだったりするのですよね。少しだけ笑ってしまいました。

「鋼鉄のウール」は、ただ只管、格好良かった。ぐっと一本、筋の通った感があって、そこが何とも言えず、気持ちの良い編でもありました。
たった3人だけの、キックボクシングジムを舞台にした物語です。16歳の少年の、父母を厭う心と、ジムのキックボクサーに抱く、憧憬にも似た感情の混ざり方、表出が瑞々しくて、「何だか、いい」のですよね。
文章から浮き上がる、しなやかさや強靭さや、練習風景に走る、ぴりっとした緊張感、写真にまつわるエピソードにも惹かれます。
世界が終わりに近づいても、練習し続ける人たち。ストイックというか、混じりけの無い風なのが、良いなあ。
ラストの締め方も、前向きで力強くて、面白い。主人公の成長を思うと、ドキドキします。

「深海のポール」は、現役営業中のビデオショップの店長とその妻子、止む無い事情で同居する破目になった、父親の物語。
このお父さんが、良い味を出しているのです。終末に備えて、屋上にひとりで櫓を建設する、なんて発想が素晴らしい。変わり者なんだけれど、懐が深くて、不器用で、内側に独特の世界を持っていて、なんだか可愛い。
それにしても、屋上の櫓、資材を運ぶだけでも大変だろうに、凄いなあ。終末までに完成を見るのだろうか、と思ってしまいました。
世界の終わりの過ごし方について、思索を差し向けられるような、たよりなく拡がるような、曖昧なラストが印象的です。

個人的に「太陽のシール」における会話の妙や、「冬眠のガール」の主人公の、ふんわりとした切なさも気に入りです。「天体のヨール」のやりきれなさは、本作を確りと引き締めていたと思います。こちらも思わずのけぞってしまうような、「演劇のオール」も、好みだったなあ。

全編まんべんなく語り倒したい欲求に駆られた短編集は久しぶり。どっしり楽しめ、また、考えさせられた作品でした。
伊坂幸太郎の本はこれが一冊目。他作品にも、がぜん興味が沸きました。
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