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ルパン三世 風魔一族の陰謀
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読み仮名: るぱんさんせい ふうまいちぞくのいんぼう / 英語タイトル: Lupin the Third: The Fuma Conspiracy
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2008/01/25
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by
HUNGRY SPIDER
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劇場版ルパン第4弾に当たり、OVAにもなっている作品(本来はOVAとして製作された)。レギュラーメンバーの声優総入れ替えという冒険を試みた画期的な作品という側面もあるが、自分が本作に対して抱いている感想は、「まぁ、まずまずかな」といったものだ。
何故「まずまず」止まりなのかと言うと、本作には「緊迫感」「臨場感」「迫力」が足りないこと、言葉を替えれば「ぬるい」と思わせられたことが、最大の理由として挙げられる。
否、やってることは「いつも通りのルパン」なのだ。舞台が日本国内(飛騨)か外国かの違いだけで…派手なチェイスもやらかしてくれるし、ドンパチや洞窟探検のシーンでは、結構な量の血が流れてもいる。一味及びゲストの命を危うくするようなシチュエーションも少なくなかった。つまり、定番の活躍と言われればそれまでなのだが、物語自体には、手に汗握るに足るものが十分に描かれていた。
にも関らず、「ぬるい」と思えてしまったのは、本作の「見せ方」と「自分がルパンに求めるもの」が違うという、極めて主観的な問題だ。
本作はあくまでソフトに見せている。まぁ、五右衛門のメロドラマなんだし、然るべき部分ではそれでもいいのだが、こと激しい動きをしているシーンにあっても、コミカルにしたり、画を生々しくしなかったりと、シリーズ特有のハードな面を殆ど押し出していないのは、いかがなものかと思う。
つまり、たぶん意図した結果であろうが、物語を展開する上での、緩急のバランスがよくないのだ。全編を通じて「緩」を貫いている。それ故、確かに見易さは齎され、シリーズの中では比較的安心できる作品に仕上がっているけれど、ハードなルパンが好きな自分は、生憎ながらそれを求めてはいないし、何よりハラハラできる要素があったにも関らず、見せ方故のバランスの悪さによってそれが実現しなかったのには、物足りなさを感じた。
それに関連する形で、物語それ自体についても、少し言及しておきたい。
一味がやってることは、先述の通り「普通のルパン」といった感じなのだが、本当にその通りの内容で、展開のどれもこれもが、シリーズの定石をなぞった、そつない作りに終始していた。壷の仕掛け、お宝の正体、悪党の脅威に末路、そして幕切れ…全て、シリーズの文法通りで、奇を衒ったものがない。
自分は、所謂「典型的作品」というものが嫌いではない。ルパンシリーズも然りだ。けれど、それはメリハリが利いているからこそであって、本作のような見せ方では、心躍る程のものは感じない。また逆に、この緩さを全肯定するとしたら、緩いということをアドバンテージに出来なかったのかと思える。
五右衛門と紫の恋愛模様の描写は丁寧であり、作品の緩さも、この部分に於いてはプラスに機能していたので、その比重を作品のメインになるくらいに上げれば、全然印象も違っただろう。要は、緩い雰囲気の中で活劇が目立ちすぎてるから、バランスが悪く、物足りないと感じられたのだ(これは自分の我儘)。
レギュラーメンバーの声優総入れ替えは、悪いと思っていない。
まぁ、古風な侍としての側面が薄れ、現代風になった五右衛門だけは少しばかり違和感を抱いたものだが、それでも彼のシャイな部分はちゃんと体現されていたので、本作が彼の恋愛物語であることを考えると、不満は大きくない。ルパン、次元、不二子、銭形各役の方々も、独自の演技によりキャラを上手く表現されており、「これはこれでアリかな」と思えた。普段とは違うキャストの方々には、罪はないだろう。
シリーズの中では、かなり見易い部類に入り、尚且つ、つまらないわけでは決してない。声優の皆さんの健闘も称えていいように思える。けど、物語や見せ方といった、「作品」としての作りは、自分に合うものではなかったようだ。ノリ自体は嫌いじゃないのだが…難しいところです。
以上の理由と感想から、自分の本作に対する評価は「普通」寄りの「悪い」とさせていただきたい。
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