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ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ
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読み仮名: るぱんさんせい せぶんでいず らぷそでぃ / 英語タイトル: Lupin the 3rd Seven days Rhapsody
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2008/01/26
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by
HUNGRY SPIDER
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TVスペシャル第18弾に当たるシリーズ作品。近年は不調だったこのシリーズだが、こと本作に於いては多少の盛り返しを見せたと考えていいのではないかと、自分は思う。
この作品の見所は、良い意味での複雑性だ。
ルパン&ミシェル、次元&ライアット、不二子(と五右衛門)&ダノンといった様に、本作では一味がそれぞれ異なるパートナーと組むことになるが、ミシェルは父の悪徳商法(?)に嫌気が差している大金持ちのご令嬢、ライアットはミシェルの父から雇われた傭兵であり、その親父のNDWを狙う悪党、ダノンはライアットと利害関係が一致した食わせ物と、ゲストの間には複雑な人間関係の構図が成立しており、その上で、一味の個性を活かした活躍と、今回のお宝であるNDW(これが危なっかしい代物なのよね)を巡る抗争を矛盾なく組み込んでいるところに、本作の脚本の完成度を感じた。
入り組んだ話である以上、見易くはないけれど、それでもルパンの鮮やかな盗みの手口に、次元との相棒振り、利用されるだけされちゃった不二子(笑)と、シリーズの面目躍如とでも言うべき一味の活躍を堪能できたことは嬉しい。
まぁ、確かに対立関係にあったルパンと次元の仲直りには、唐突すぎるものがあったことは否めず。視点によっては、彼らの構図という柵に囚われない大きさが表れた、大それすぎて心洗われるどころじゃない演技(笑)とも取れるが、次元のパートナーはルパンの敵でありながらも、かつての彼の戦友である以上、もうちょっと「躊躇い」「迷い」はあって良かったかな、と思う。ただ、そこに至るまで、彼が複雑な顔をしたり、行動を躊躇ったりする描写が随所に散りばめられていたことも、付け加えておかねば。
不二子の動かし方に関しては、殆ど言うコトなし。狡猾さを活かし、作戦成功…かと思いきや、彼女自身のツメの甘さと、彼女よりも一枚上手なやり手に出し抜かれることによってコケるというのは、確かにシリーズの定石通りであり、意外性は低いが、それがNDW(女神の涙)をめぐる活劇を中心とした作品の本筋と巧妙に絡んでいたことを考えると、お見事。
五右衛門の扱いはどうなのかって? …今回は脇役に徹した印象がありますね。つまり銭形と変わらないポジションにあるということ。「またつまらぬ物を…」という名台詞の大安売りをしてる時点で、彼が物語に積極的に絡んでこない、即ちキーパーソンにはなり得ないことが見て取れるように思う。本当に重要人物であるなら、大事な言葉はいざって時まで取っておくんじゃないかな。それに、普段は硬派な彼がギャグを沢山かましてるのも、他の3人と比べて浮いてるというか…まぁ、脇役というのが今回の五右衛門の立ち位置であることを踏まえればOKなのだがね。
…このように、一味は扱いも行動も全然違うが、それと並行する形でDNWの脅威・目的が段々明らかになっていく。
「DNWは世界一の巨大ダイヤ『女神の涙』と瓜二つの外見をしており、女神の涙を落札した大統領に、贋物であるDNWを掴ませることでホワイトハウスに脅しをかけ、自分は女神の涙から得られる富を手に入れる」…実に理路整然とした、素晴らしい展望だ。だからこそ、敵方の言動とミシェルの葛藤にも説得力が生まれてくる。ミシェル自身は、途中から突然いなくなったこともあり、然程印象に残っていないのだが…外見的には割と好きだけどね(笑)。
そして、一味と敵方の陰謀はラストで見事に収束する。その際に頭脳派ルパンお得意の細工を仕込んでいるのはシリーズの醍醐味で、物語に対してカタルシスを感じさせてくれる。近年のシリーズでは稀に見るほど、練り込まれた物語であったように思える。
ところで、本作のもう一つの特徴は、「下らなさ」であると感じる。
競馬を仕組むことで万馬券をモノにするというのは確かに面白いけど…あのオチは寒々しすぎて逆に笑えるし、ルパンが氷に凝ってることが、この上なくアホらしい後日談の伏線としてしか機能してないのにも苦笑い。氷というのは今迄聞いたことのないキーワードだったんで、てっきり大掛かりな罠にでも利用すんのかと思ったら…別の意味で「そう来たか」って感じ(苦笑)。
迫力あるドンパチは結構やらかしてくれる一方、ギャグ漫画的なタッチになる箇所も多いし、五右衛門もギャグに目覚めちゃったようだし…まぁ、普段のルパンで同じことをやられると、流石に許容しかねるのだが、こと本作ほど大胆にやってくれると、逆に笑えるというか、開き直ってしまったんだよね。自分は。
…無条件で肯定するワケにはいかないとは思うが。
以上の理由と感想から、自分の本作に対する評価は「良い」とさせていただきたい。
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