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カジカ
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英語タイトル: KAJIKA
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2006/03/09
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by
羽幌炭鉱
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16331
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4487
最も暗い鳥山作品。
コレまでの作品にあったのほほんとした雰囲気よりも荒廃した雰囲気の勝った世界観にワルの匂いがプンプンの登場人物たち(腕は立つが不義理で薄情な泥棒少女のハヤ、金に汚く無節操な韋駄天の情報屋・ドンコ、高額賞金首に媚び諂う悪徳保安官)と、かなり異色の雰囲気を感じさせる。
主人公のカジカの出自もかなり暗く、特殊な能力を持ったカワ族の出身だが、村一番の手がつけられないワルガキだった上に遊びで動物を殺してその呪いをかけられ、異形の姿となったが為に村を追い出されてしまい、そんな彼を実質上育てたのがカジカが殺したキツネのギギの生霊だったりする。生霊ギギは「1000の命を救えば呪いが解ける」と教え、そのサポートをしていたりする。カジカ自身はこの作品に登場しているときはオーソドックスな少年漫画の主人公と言う感じだが、金に困ったときは賞金稼ぎなんかをして、悪の心を吸い出して破壊する能力で賞金首とグルだった悪徳保安官から賞金をせしめるというしたたかな一面を持っていたりする。
この作品では「その生き血を飲めば凄まじい力をもつ」という絶滅寸前の龍の卵を巡ってのそれを付けねらい研究所から強奪したギャングのボスのギバチ一味からそれを奪還したハヤとカジカが遭遇したところから始まる。このときにはカジカは既に990の命を救っており、ギバチの手下達を撃退してハヤを救った後、事情を知らないカジカがハヤに龍の卵を押し付けられ、ギバチや彼が差し向ける「世界一の仕事人にして殺し屋」のイサザと戦う事になる。このイサザもカワ族の出だが、父親がリーバ人だったという混血であるが故にやはりカワ族から追い出された過去を持っている。この偏狭で閉鎖的なカワ族は【DRAGONBALL】の「フリーザの手駒のならず者戦闘民族」のサイヤ人ほどではないが、かなり印象の悪い感じに描かれており、作中においては惑星ベジータをフリーザに破壊されて滅ぼされたサイヤ人よろしくに火山の噴火に村が巻き込まれて滅ぶという形で姿を消している。まあ、サイヤ人が人為的なものであったのに対してこちらは天災なのだが・イサザやカジカは村から追い出されたが故に生きていたというのは皮肉な話である。
紆余曲折の末に、卵からかえった龍の生き血を飲んで力を手に入れたギバチは、それまでのカマ言葉と残忍な本性という田舎のギャング団のボスから異形の姿となり、イサザをも圧倒する存在となる。しかしやはり龍の生き血によって理性を失い、人間で無くなり、最期は呪いの解けたカジカ(1000匹目に救った命が龍という辺りは流石良く出来ている)によって倒された後、悪の心を取り出されて本物の龍同然に暮らしていたという辺りに、どこかやるせない何かを感じさせてしまう。
作品的には何処か暗く、「人間なんか信用できない」という雰囲気が強い。それはカジカやイサザだけでなく、最期のギバチの姿に関してもそれがうかがえる。作品的には完成度が高いものの、この後に発表された【SANDLAND】あたりと比べると、作品としてはやや劣る印象である。
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