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風林火山 (NHK大河ドラマ)
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読み仮名: ふうりんかざん えぬえいちけーたいがどらま / 英語タイトル: Furinkazan (NHK)
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風林火山
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風林火山 (1969年版)
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2007/12/30
とても良い
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by
MOTOKI
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32637
ホスト:
32524
ブラウザー:
5407
最後の最後まで楽しく見る事が出来たドラマであると思っています。下の方も述べていますが近年の大河ドラマに見られがちなホームドラマ色や現代的価値観を無理矢理押し付けたりするといった展開が殆ど無く、戦国時代を生きた人間達の生き様をリアルに描こうとしたという点でも評価は高いです。個人的にも一話一話を見逃してしまうのが惜しいと思える程でした。歴代大河において戦国大名や天下人にスポットライトを当てた大河作品は数ありますが、大名の下で軍略を駆使して大名を支えていく「軍師」という存在にスポットライトを当てた作品としては本作が初めてなのではないでしょうか?
キャスティングに関しても民放ドラマによく出てくる知名度の高い俳優・タレントより演技力のある俳優の起用がされており、その点でも見ごたえはあり、中でも主人公山本勘助役を演じていた内野聖陽さんの演技には惹かれるものがありました。仕官を目指していた雌伏の浪人時代における恋人のミツとの出会いや、そのミツを不条理に殺してしまった武田信虎への復讐、その中での生涯忠節を尽くす事となる武田晴信(信玄)との出会いに仕官後の武田家における軍師としての活躍、さらには諏訪の由宇姫への秘めた恋に、宿敵との激しい戦い、そして第4次川中島合戦の八幡原の戦いにおける壮絶な最期に至るまで熱いパワーが感じられました。ここ近年の大河主人公はどこか高潔で善良な人物として描かれる傾向がありましたが、本作の主人公である山本勘助は野望のために生き、仕える御屋形様のために時には謀略を駆使して敵勢力の力を削いだり滅ぼしてしまったりする事も辞さないというだけあって異色の主人公であったと思います。とはいえ勘助が野望に向かって一途に邁進していく姿には熱いものが感じられましたし、内野さんの演技も相まって結構ワイルドさが出ていただけに生まれついてのハンデをものともしない力強さも感じられました。
他の登場人物としても、勘助が生涯忠節を尽くす武田信玄や、大井夫人、板垣信方、甘利虎泰、武田信繁、小山田信有、真田幸隆、北条氏康、今川義元、寿桂尼、太原雪斎、村上義清、宇佐美定満等々にも存在感や印象の強さがあったと感じています。またGackt演じる長尾景虎こと上杉謙信も最初の頃は不安要素も結構ありましたが、本人もかなり成りきっていた感もあってか強烈なインパクトがありました。上杉謙信といえば自らを毘沙門天の転生であると信じていた事は周知の通りですが、その神懸かっている所は表現出来ていたように思われます。しかしながらどこかしらファンタジー系のゲームやアニメ作品などにそのまんまで出てきても違和感無い様にも思えてなりませんでしたが。
特に今川義元がよく知られている肥満体でお歯黒を付け薄化粧をした公家文化に被れ、織田信長(本作ではシルエットでの登場だったのが残念です)にやられるためだけに登場するキャラではなく、文武に通じた教養人で「海道一の弓取り」に相応しい高貴な切れ者キャラになっていた所は良かったと思います。義元演じる谷原章介さんの演技もあって、どこか気障な所がある一方で、相性の悪い勘助を罵ったり頼りない嫡男氏真を叱責したりする気性の激しい所もあったりして奥の深いキャラになっていたと思います。今川家のお家騒動である「花倉の乱」の結果義元が今川家の家督を継いだ時から始まっていた義元と勘助の相性の悪さが、それから20数年の「桶狭間の戦い」にて義元が信長に討たれる伏線となっていた所は興味深かったです。
他にも伝兵衛や太吉といった一般人キャラも味が出ていましたし、序盤のヒロインでもある貫地谷しほりさん演じるミツも一途に勘助を想う素朴な中にある純情さには心を打たれたりもしました。勘助がミツに渡した摩利支天像が物語全体を通してのキーアイテムとなっていた所は興味深く感じられ、最終回のラストが彼女が生前に勘助に語った言葉で締められている所は泣かされました。ちなみに勘助とミツとの恋は、本作の主な流れの一つでもある勘助と由布姫との関係よりも個人的にはインパクトがあったと思っています。そのミツやんを熱演された貫地谷さんが今や朝ドラのヒロインとして活躍されているのを見ると感慨深いものがあります(余談ですが貫地谷さんは来年の大河ドラマで主役を演じられる宮崎あおいさんと同じ1985年生まれなので、来年の春先まではNHKを代表する二大コンテンツ(?)の大河と朝ドラは同じ年生まれの方が主役を張る事になる訳ですね)。
これも下の方が述べているように、ストーリーを堪能する上では当時の甲斐の武田や越後の上杉のみならず、駿河の今川に相模の北条、諏訪や信濃の諸豪族さらには本作の時代では有力な戦国大名に押されて殆ど名目上の存在と化していた守護や関東管領といった室町幕府の役職が絡んできているだけに予備知識が無いと苦しい所もありました(ちなみにリアルタイムで鑑賞していた時はレビュー等のホームページ乃至はブログ等で知識を補完する事したりしていました)。織豊政権〜江戸幕府成立期を扱った作品なら中央政権対地方勢力という構図が出来ているだけに解かりやすい所もありますが、まだまだ諸戦国大名が覇を争っていた16世紀中期は状況的に見ても混沌としているように感じられ、歴史に興味が無いと入り込むのも難しいのではないかと思われました。視聴率的に苦戦していたのもそういった解かりにくい所があったからなのかもしれません。
しかしながら自分としても一応知っている程度であった戦国時代についての興味をより強いものにした作品であるだけに、評価としては「最高」に近い「とても良い」とします。
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