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ARIA The NATURAL 〜遠い記憶のミラージュ〜
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読み仮名: ありあざなちゅらるとおいゆめのみらーじゅ / 英語タイトル: ARIA The NATURAL - Mirage of a Distant Memory
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2007/09/24
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by
ねぶそくのタカ
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ボッコロの日・逃げ水・レデントーレなど原作にあったエピソードを再現し、それらを灯里達と共に、マンホームから来た主人公の視点で体験するようなゲームである。
その際、ほとんどエピソードに変更を加えていないのだがそれは問題にはならない。
なぜなら『ARIA』という作品は、何気ない日常の素晴らしさや美しさを描いた作品であるが、登場キャラクター達や舞台のネオヴェネチアが純粋で綺麗な"聖域"というイメージがあるせいか、作品に感情移入して見るというよりも、"外側から"眺めて見る作品という印象がある作品である。そんなあこがれの世界に主人公の視点から、つまりは"内側から"見るように原作エピソードを追体験できるのだから、エピソードに変更を加えないのはむしろ英断だ。さらには淡いタッチの画やBGMが世界観にマッチしているし、ふきだしで喋るキャラクター達も良い演出になっている。
原作ファンにとってこの作品は充分やる価値があるゲームである。
…と、いうのが通常ルートを終えた時点までの感想だった。
しかし通常ルートを終えた後に出る、真の物語。ミラージュルートが酷い。
(以下ネタバレあり)
一番やってはいけない展開。原作ファンが絶対に見たくない展開。"ネオヴェネチアの崩壊"が描かれてしまうのだ(未然に防がれはしたが)。
「科学の力によって火星をテラフォーミングし、人間の住める環境に作り変えた。そして、その後も浮島などの管理によって自然を人間の力で完全にコントロールしようとした結果が、ネオヴェネチアの崩壊を招く」…一見、正しいことを言ってるようにも見える。いや、たしかに正論かもしれない。
しかし…、しかしだ、なぜそれをよりによって『ARIA』でやるのだろう。このメッセージを『ARIA』でやってしまったら、まるで「ARIAの世界は全てあやまちの上に成り立っている」ということになってしまうではないか。『ARIA』の名を冠するゲームが、『ARIA』の世界を否定してしまってどうするんだ。
アニメの『ARIA The NATURAL』は、エピソードのつなげ方や、優れた演出などから、作り手が原作を深く理解していることが感じ取れるとても素晴らしい作品である。正直、佐藤監督はファンの私よりも作品を理解していると感じた。原作者の天野こずえ先生も監督と対談したとき、「言葉の端々から作品への深い理解が感じ取れて嬉しかった。」というコメントをコミックスでしている。
それに比べてこのゲームは…。さらに言えば灯里がただのポケポケキャラに、藍華がただのツンデレキャラになってしまっている節が少々ある。2人がそんな記号化した言葉で表せる薄っぺらいキャラクターでないことは、原作を読めば、アニメを見れば解ることだろうに…。
通常ルートを楽しめたことは確かなので「悪い」に留める。
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